2017年を振り返る5枚のアルバム

今日は、本業とも生業とも離れて、個人的趣味で。

心身ともに疲弊していた一昨年末から昨年の前半にかけては、あまり音楽を聴けていなかった(通過していたという感じでしょうか)のですが、春先から徐々に復調し、夏からは音楽とともに生き、生かされていた気がします。
例年よりは少ない枚数ですが、今後とも聴き続けるであろう個人的名盤を紹介。

  • Aimee Mann / Mental Illness


米国での発売は2016年ですが、邦盤は2017年なのでお許しを。春先にこれを聴いて救われた一枚。懺悔、そして赦しと癒し。’til Tuesday 時代からずっと聴いているAimeeの声なのですが、このアルバムではその「声」が歌詞よりも、メロディよりも重要なアルバムだろうと思います。年の瀬に、我が家で飼っていた猫の「タマ」が不慮の死を遂げたのですが、その喪失感をなかなか受け入れることができず、このアルバムを聴き続けていました。2017年を象徴する一枚と云えるでしょうか。

  • Lee & the Small Mountains / カーテンナイツ


世間は「源」に目が行っていたであろう時に私が聴いていたのは、リー・ファンデ率いるこちらのバンド。ポップでロックでソウルフルでキュート。バンド名がLee & the Small Mountainsと英語なのに、アルバム名はカタカナというのもツボ。
オープニングのTeleport City を聴いたときのワクワク感はBenzoを聴いた時以上かもしれません。レーベルがRose Recordsですから、曽我部さんのテイストに適っているのだとは思いますが、そんな予想や期待を超えていって欲しいアーチストです。若い世代がM4のPowerなどを聴いてどう感じるのかを知りたいですね。

  • 原田知世 / 音楽と私


デビュー35周年記念盤。アイドル時代からの曲をセルフカバーした、オールタイムベストとも言えるアルバムです。私は1992年のアルバムGarden以降の、アーチスト原田知世を評価していますが、今だからこそ歌えて輝く初期の楽曲(ダンデライオン、ときめきのアクシデント)もあり、愛聴盤になりました。全国ツアーは博多まで見に行ったのですが、天国にいちばん近い島で自分が泣くとは全く思っていませんでした。カタルシスと歓喜です。

  • Carnation / Suburban Baroque


何と云っても、矢部浩志さんのドラムが聴けるというところがこれまでの数枚との違い、と思って聴いていて、楽曲そのもの、歌(唄、詩)の持つ力というか、連れていってくれる世界が新たなステージに入ったな、という「これぞ名盤」というアルバム。サポートに松江潤、佐藤優介も参加。嫌いになれるわけがないじゃないですか。
地元の山口市で直枝さんのソロライブが実現し、Peanut Butter & Jellyを一番前でじっくり歌に浸れたのも忘れられない出来事でした。

  • 細野晴臣/ Vu Jà Dé(ヴジャデ)


これは、もうタイトルが全てを語っているアルバム。二枚組。年末にこれが届いていたのですが、「タマ」のこともあり、なかなか聴く気になれず、実際は年を越してから全編を通して聴いた次第。
「既によく知っていることがらを初めて体験するかのような新鮮な感覚」
Disc 1のベースは全て伊賀航さん。この空気感は音響ハウスでの録音も大きな要素なのだろうと思う。HOSONO HOUSEとともに無人島アルバムになるかなぁ…。

本日のBGM: 上記5枚のアルバム。