The day is short. The task is great. And I am ....

2015年、明けましておめでとうございます。

今年は、こちらに越してきてから、もっとも冷え込みの厳しい冬だと感じています。年末に、独身時代から20年近く愛用してきたデロンギのオイルヒーター(イタリア製)が壊れ、新たにデロンギのオイルヒーター(中国製)を買ってきました。どのくらい持つか分かりませんが、大事に使おうと思います。

すっかり更新頻度もゆったりしたこのブログですが、引き続きご覧いただいている皆さん、新たに覗いてくれるようになった方たちに、この場を借りて御礼を申し上げます。

「呟き」でも連投していましたが、2014年のこのブログのアクセスランキングをこちらでも示しておきます。昨年の2月末に、ここ数年「なりすまし」「嫌味検索ワード」などで散々苦しめられてきた嫌がらせの主に「指導」が入り、ブログをプライベートモードにしたりすることなく、心置きなくブログが書けるようになったのですが、その一方で、私の更新頻度がままならず、年間では153999アクセスに留まりました。


拙ブログエントリー2014年アクセスランキング同率第5位
大阪府立高校の入試改革サンプル問題について批判的に言及。

♪月のない夜に人の子供の形をして「それ」はやってくる♪ - 英語教育の明日はどっちだ! (@tmrowing) http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20141002

拙ブログ2014年アクセスランキング同率5位。
こちらも大阪府立高改革案サンプル問題に関して。ライティングの模範解答があまりに杜撰。

Solo, duo or trio? - 英語教育の明日はどっちだ!(@tmrowing) http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20140929

拙ブログ2014年アクセスランキング第4位。
関係詞に関して、中高の授業での教材研究の手間が省けるかも?

関係代名詞: who, whom, that or nothing? - 英語教育の明日はどっちだ! (@tmrowing) http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20110124

拙ブログ2014年アクセスランキング第3位。anf先生の恒例企画「一番印象に残っている英語の先生」。

As parents love their children, so .... 英語教育の明日はどっちだ! (@tmrowing) http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20141001

そして拙ブログ2014年、最多アクセスエントリーは、今年後半から始まった不定期連載。
「絶版先生」という呼称も認知された?

「教えて!絶版先生」第2回: よくわかる新高校英文法 - 英語教育の明日はどっちだ!(@tmrowing) http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20140914

となっておりました。第一位のエントリーには、著者の早川勇氏から直々のコメントもいただき、感激の年末でした。

絶版先生の各回のアクセスも順調に伸びています。
先日も、第5回の記事に対して質問のメールをいただき、斜字体の修正をさせていただきました。ありがとうございます。

新年の抱負としては、今年は「本」を書く予定です。というか、去年から動いてはいたのですが、監修者・共著者との打ち合わせが進まず、滞っていました。私の関わる本ですので、例によって、「大学入試・高校入試対策」や「資格試験のスコアアップ」に直接つながるものにはならないだろうとは思いますが、時期が来たら告知しますので、よろしくお願いいたします。

新春の研修会の情報は既にアップしていましたが、再録。


「達人セミナー@京都」

・日時:1月11日(日)  10時〜17時 (受付け開始は10時)

・場所:京都教育大学附属高等学校 メディアセンター(「墨染」から徒歩5分;Google マップ

・参加費:3000円 (大学生1000円 大学院生 2000円)

・内 容:

10:00〜11:30第1講座「コミュニケーション力・英語力を伸ばすマネジメント             〜4技能統合型言語活動と協同学習を学習を通して〜」

胡子美由紀 (広島市立早稲田中学校)

11:30〜13:30 ランチ(みなで食べに行きましょう)

13:30〜14:30 第2講座「読まずに書けるか?読めれば書けるか?〜英文の『つながり感』と『まとまり感』を育てる工夫」

松井孝志(山口県鴻城高等学校)

14:45〜15:45 第3講座「授業を盛り上げよう!2015年バージョン」

有嶋宏一(鹿児島県立甲南高等学校)

16:00〜16:45 第4講座「次世代の英語教師に伝えたいこと」

高田哲朗(京都教育大学附属高等学校)

「達人セミナー・和歌山英語教育研究会共催」

・日時:2015年 1月 12日 (月), 10:00 〜 17:00

・場所:和歌山大学観光学部 T101教室(〒640-8441 和歌山市栄谷930)(地図和歌山大学)

・資料代:3000円 (大学生1000円、大学院生2000円;共催の和歌山英語教育研究会の会員は無料)

・内容:

10:00〜11:15 講座1「協同学習を成功させる秘訣」 江利川春雄(和歌山大学)

11:30〜12:45講座2「コミュニケーション力・英語力を伸ばすマネジメント 〜4技能統合型言語活動と協同学習を通して〜」 胡子美由紀 (広島市立早稲田中学校)

12:45〜14:00 ランチ(みなで食べに行きましょう)

14:00〜15:00 講座3「読まずに書けるか?読めれば書けるか?〜英文の『つながり感』と『まとまり感』を育てる工夫」松井孝志(山口県鴻城高等学校)

15:15〜16:15 講座4「授業を盛り上げよう! 2015年バージョン」有嶋宏一(鹿児島県立甲南高等学校)

問合先:松尾眞志 waset2@gmail.com

英語教育を取り巻く話題でも「入試改革」がなぜ、これほどまでに騒がれるのかが今一つ理解できません。現状の「大学入試英語問題」の問題点を改善する(解決は難しいでしょう)有効な手段が、

  • 大学による「解答例・正答例」の公表

  • 大学人による「解説」

さらには、

  • センター試験の得点の本人開示を出願前に行う

ことです。

「解決は難しいでしょう」と書いたのは、現状の公立高校の入試では新聞等で解答例・正答例が公表されているにも関わらず、「入試問題」の不備がなくなっているわけではないからです。現任校は私学ですので、所謂「進学クラス」の受験者に対して「入試解答解説会」を開いています。英語に関してはここ数年私が担当しています。塾の先生や、予備校の講師の方たちがTVなどで「講評」をしているのを目にしますが、あれを「指導主事」や「大学の英語教育関係者」が担当するだけで、かなりの改善が見込まれると思っています。

  • 年複数回の試験の作問・印刷等の準備・試験会場設営と監督・採点と選考

の労力とストレスを考えれば、現状の入試で上述の二点を改善することの方がまだ実現可能ではないかと思います。しかも、それによって、受験生や高校など大学より下位に位置づけられる学校種での「不毛な」準備が減じられると思うのです。
さらには、「公表」された正答例・解答例に基づいて、「作問」の可否・是非を論ずることが可能になります。

現在の「入試改革」で、狂ったよう 盛ん に「外部試験」を取りざたしていますが、現在の「英検」は、試験問題も持ち帰れて、正解も公表され、自分の成績も分野別の得点でほぼ開示されていると言えるでしょう。

英語の外部試験で4技能を謳うもののうち、TOEFLやTOEICでは、問題を持ち帰ることが出来ませんし、解答も公表されません。複数回受験を可能にするには、いつ受けた試験でも、その結果が同様に公平に評価される「信頼性」が不可欠だから、というのでしょうが、実際には「問題を覚えて帰ってくる」人海戦術で「問題のコピー」を作成し、正答を割り出し、それを教材化している「プロ」が存在しています。
もし、「センター試験に取って代わる外部試験」が複数回受験で行われるとすれば、その試験対策も同じような末路をたどるのではないでしょうか?

現行の「センター試験」(その前身の「共通一次試験」)では、自分の得点が合否に直結するにも関わらず、事後の開示請求をしなければ分からないというところが大きな問題です。私立大の「センター試験利用」の合否発表、国公立大の個別試験の前に行われることがある「第一段階選抜」の時期を考えると、2月の第一週くらいには得点の大学への通知も終わっているわけですから、そのタイミングで個々の受験生に情報を開示することは「可能」なはずです。1月20日にセンター試験が終わって、2月の10日には通知済みと考えると、「時間」だけを考えれば、約3週間あれば良い計算です。

外部試験がなぜ複数回受験となっているのか、スコア返却のスケジュールも大きく関わってきます。

TOEICは、試験後30日でスコアが返却(ネット開示はその約1週間前)
TOEFLだと、試験後13日、プラス、米国外だと到着まで4〜6週間を見込んでおく必要があります。
今話題のTEAPだと、パターン3 Reading/Listening + Writing + Speakingを受験した人は、試験後約2週間でウェブ上で確認可能、紙の成績表は約3週間後に受験者へ発送とのことです。

受験費用とスコア返却のスケジュールも考え併せれば、TOEFLを持ち上げて「4技能試験の世界の常識」であるかのように情報を振りまいておいて、「受験料はTOEFLに較べるとリーズナブルで、国内実施のために返却期間もTOEFLに較べれば短いですよ」などとアピールする「外部試験」の売り込むチャンスがたくさんありそうに感じます。

高3生に限らず、生徒によく言う話があります。時代や環境こそ違え、私自身が高校生で「生徒会」活動をやっていた30年以上前に考えていたこととも同根です。

これだけSNSとか人のつながりを作りやすい時代なんだから、高校生世代のネットワークを築いて「受験生目線じゃない入試改革を私たちは支持しません。○○年度のセンター試験、さらにはそれに取って代わる外部試験を、ここに署名のある、私たち高校生・受験生総計120万人はボイコットすることを宣言します。」とか、やればいいのに。

今でも、結構本気でそう思っています。

とはいえ、今年の「センター試験」もあと2週間足らずでやってきます。
作問者も受験生も、また監督業務に当たる方たちも、その努力が報われることを祈っています。

本日のBGM: Enough (Glen Phillips from Toad the Wet Sprocket)