清流にさようなら

本業の「ボート競技」、ぎふ清流国体より帰還。
チーム山口の選手・監督、県関係者、そして競い合ってくれた他都道府県の選手・監督、運営に携わってくれたスタッフの皆さん、お世話になったホテルの方たち、などなど、昨年の山口大会を経験しているだけに、感謝の気持ちで一杯です。レース会場の川辺は、亡き父の生家の隣町。10月とは思えない強い陽射しで、太陽が近い気がしました。
今大会のチーム山口は、ブロックを勝ち抜いた少年男子4X+に加え、全県枠の成年男子2Xとブロックを勝ち抜いた成年男子1X、成年女子1Xが出漕。私は成年3種目の監督として参加しました。
高校チームの指導もしている身としては自分の所の選手を連れて来たいところですが、無いものねだりをしても仕方ありませんので、自分にできることを出来る限り。ただ、成年の出漕は3種目あるのに、監督は1名しか認められないので、心強いサポートとしてI先生が年休を取って合流してくれました。多謝深謝。リギングなどの「人手」も勿論なのですが、I先生の場合は、「そこにいてくれること」の持つ意味が全く違うので、選手だけでなく、監督の私もメンタル面でも本当に助けられました。いわば、「総監督」ですね。
今年の成年種目は僅かに3種目の出漕となりましたが、全クルー揃って予選を突破したのは私が監督として参加してから初めてのことだったので、昨年の地元開催の山口国体に続いて、ハイレベルなレースを経験する機会が持てたことに感謝したいと思います。
スカル系の男子二種目は、全日本選手権のメダリストを擁するも残念ながら準決勝敗退となりましたが、若い選手たちは、今季最終戦の全日本新人、さらには、来期に捲土重来を果たしてくれるものと期待します。
女子1Xは昨年準優勝のU選手。予選からハイレベルな争いの中、順当に勝ち上がり、決勝は今年の全日本選手権W1Xのメダリスト3選手が顔を揃えることになりました。
持ちタイムは、準決勝でロンドン五輪代表選手をコンマ差で破った岐阜のW選手が一番良いのですが、レース時間が異なるので記録だけではなんとも言えません。予想通りスタートからW選手が出たものの、他選手が追いかけ、水の空かない展開で中盤から後半へ。近年稀に見る激戦になりました。ラストスパートから残り150mで半艇身ほどU選手が抜け出したと思ったのですが、そこから皆ギアをもう1枚持っています。コンマ5秒の中、三艇雪崩れこみでゴール。結果は3位。
(公式記録はこちら→ぎふ清流国体_FsResult_W1X.png 直 )
予選でのスタートスパート、決勝でのラストスパートと、私がこれまでにみた中では今大会は最高のパフォーマンスだっただけに勝たせたかったなぁ、というのが本音。来シーズンからは、チーム山口としてではなく、ライバルとしての出漕になるのでしょうが、その更に先の、世界を視野に大きく飛躍して欲しいと思います。

今大会ではもう一つ、岐阜県代表で出漕したG大出身、坂東選手のラストレースについても書いておかなければならないのでしょうが、この10年で思い出されることがありすぎて、今はただただ、「お疲れ様でした」、という言葉をかけておくに留めておきます。
今大会、成年選手は新幹線での現地入り。私は、工具やもろもろの備品などを運搬する都合上、車で。行きは門司まで行き大阪へのフェリーから陸路、帰りは岐阜から山口まで陸路でした。
レース会場のコースと宿泊先の下呂温泉の距離が山道のワインディングで約65km。頑張っても1時間20分はかかります。1日1往復で130km。朝一のレースを9時に設定してくれましたが、午前中は主として少年種目のレース。あのワインディングの直前に食事をしっかり取ることは考えにくいので、レースで全力を発揮するためにも、配宿はできるだけ近い方が望ましいと思いました。
表彰式での賞状授与まで参加して、急いで新幹線の駅まで選手を送り、私も帰路を急ぎます。予想はしていましたが、三連休の最後でもあり途中の渋滞にしっかりと巻き込まれ、フェリーは断念。神戸で一泊して、翌朝6時に出発。154曲のハラトモ様メドレーに助けられ、昼過ぎに無事帰宅。総走行距離約2180kmの1週間でした。

さあ、来年は東京大会。
でもその前に、明日からは本業から正業への切り替えで、自分の実作です。
本日のBGM: Road and Blue Sky (原田知世)