timely

大掃除、始業式、LHRを通過し、3学期の授業スタート。
普通科3年再入門講座は、卒業試験までのコマ数が極めて限られているので、接続詞のwhenとbecauseのみに絞って、「副詞節」の処理。例文で頭の働かせ方を確認した後、真ん中に接続詞を書いておき、その前後に、主節と従節を当てはめていくという、いつもの手順です。
商業科1年は、「ユーロ」の話し。
1レッスン分の語彙の導入。発音と綴り字の関係を徹底。
固有名詞は大変。日本語のカタカナで定着したものはとりわけ。

  • Gandhi

流石に、「ガンジー」は知ってます。

  • gang

は「ギャング」と米音に近いカナ表記なのに、Gandhiは英音に近い表記なので悩みは多いわけです。

  • famous

の語頭の /f/ 音での摩擦を強調し、

  • Sphinx

の-ph-へ。「母音の数は?」と問うて、強勢の確認。

  • kiwi / Egypt / unique

の強勢のある母音は同じ音であることを徹底。
ここで、今日の焦点、「強勢」の話し。

  • independence

のどこが一番強いか?
私の発音を聞いて、ワークシートに印刷された綴り字の強勢がくる位置の上に大きな●をつける、という単純作業でも、結構大変なのですよ。試しに、日本語のカタカナ語化した2音節以上の語でやってみると面白いですよ。picnicとか、phonicsとか。
辞書にある強勢の位置がフレーズ、チャンクでまとまると変わってくる、という例として、

  • European / European countries

などなど。
3週間以上授業がなかったので、半分くらいの生徒の音声のクオリティは2学期初頭のレベルまで低下した感じ。今月中にジャッキアップ出来るか、お互いの踏ん張り処。でも、ほとんどの高校生って、こんな感じでしょう?CD音源を取り込み、英語ネイティブの音声を聴いて「英語耳」を育て鍛え、維持伸長する、などという理想的な「家庭学習」ができる生徒は1割いれば幸運、というのが実態でしょう。CDや携帯音楽プレーヤーを全員が所有しているか、というところでストップするところも多いはず。恨んだり、嘆いたりしても仕方ありません。授業中にしっかりとお手本を見せ、実際に自分でもやってみて、適切なトレーニングによって、「ああ、そうか」とか「少しはマシ」になったと感じる瞬間をどれだけ作れるか。限られた時間の中で自分の出来ることを全うするまで。
コロケーションと定型表現の日本語・英語のマッチングまでやって本時は終了。明日は、各自で日→英チェックと個人での音読練習を経て、対面リピートです。
進学クラス高1は、「全国縦断公立高校入試リスニングテスト制覇の旅」の埼玉編。
まずは、1回聞いて英問英答。悲喜交々な結果ですね。
ハンドアウトを裏返して、新たな用紙を配布。こちらには、英問に続いて、選択肢つき。
もう1回聞いて、選択肢から選んで解答。
でも、まだ自信は持てませんね。だって、設問で問われている以外の部分がどうなっていたのか、よくわからないのだから。「ここがポイントだから、ここに集中して聞けば良いんですよ」って、設問は言ってくれるのだけれど、それって、問題を作った人とか、既に英語がちゃんと聞いて理解できる人が「選択した」情報だからね。
で、また用紙を裏返しにして、新しい用紙を配布。
英文が印刷されているけれど、所々2行から3行分ほど空白なスペースがあるもの。
そう、「ディクテーション」ですね。間に抜けているのが1文だけではないのがミソ。今聞いている英文を完璧に書き取っても、その1文で脳のリソースが尽きてしまうと、2文目、3文目の「痕跡」が無いために、次の印刷されている部分へと繋がる「手がかり」が得られないことになります。カタカナで残された音の欠片であれ、日本語で残された意味の断片であれ、「綱渡り」程度には聞けるように、語彙力と文法力は必要。この段階では、2回範読。その後、裏返しにしてあった、先の2枚を表にして、振り返り。「なぜ、英問英答の時はダメだったか、なぜ、選択肢が与えられている時に、間違った下り坂を選んだか、という見直しが出来ないと、何題問題をこなしてもあまりご利益はないでしょう。」と話して、ディクテーションの用紙を裏返す。そこには、英文の全文が天地逆で印刷。書き取るべき情報は斜字体で印刷してあるので、その部分をRead & Look up。スラスラ感を持って、Flip & Correctです。
かつての教え子、Mさんの助言を今の生徒にも伝えて終了。

先生は「この課題は何の意味があるのか」ということは教えてくれない。テンションを下げている暇があったらとにかく課題をこなすこと。どっちにしろ後になれば分かる。指示は一回しかいってくれないから、ちゃんと聞いた方が良い。

次回は、もっと真っ当な英文に私が改編したバージョンでの活動です。乞うご期待。

先日の、日向先生の問いかけを、まだ自分のなかで「反芻」している状況。
巷に溢れる「英文法」の学参とはちょっと異なるアプローチをしているものに、

  • 岩垣守彦 『ルイちゃんの英文法 英語の言語感覚』 (玉川大学出版部、1993年)

がある。
ジャン・マケーレブ氏との共著で、読売新聞社から出ていた、

  • 『アメリカ人語』

は、受験英語の「公式」を英語ネイティブの視点で解説、修正を施してくれるものなので、今、高2の学級文庫に入っているのだが、こちらの『ルイちゃん…』の方は、今生徒に見せて良いものかちょっと思案中。
「あとがき」 (pp. 369-372) で岩垣氏は舞台裏とか思惑を披露してくれている。

私には、日本の初級英文法が「こだわるべきところ」をいいかげんにして「こだわらなくてもいいところ」にこだわっているように思えるのです。
こだわるなら、まず、「英語の発想」にこだわるべきだと思います。細かいところは経験で修正できるのです。

岩垣氏が感銘を受けた文法書の著者に、毛利可信氏と林語堂氏をあげていた。繋がるところは繋がるものだ。

  • Charlie Brown’s Second Super Book of Questions and Answers

がようやく到着。これは1977年版で、”earth science” 系の事典。Q&Asで英語ネイティブの子供向けなので、センター試験形式のリスニング対策「にも」使えるでしょう。

What are asteroids?
Asteroids are tiny planets in our solar system. There are thousands of them. Most of them travel around the sun between the paths of Mars and Jupiter. The largest is less than 500 miles (800 kilometers) wide. Most asteroids are chunks of rock that are less than one mile wide. (p. 80)

Is radiation dangerous?
In outer space, most kinds of radiation are very dangerous. People cannot live if the radiation hits them directly. Astronauts must be protected by their spacecraft or spacesuit at all times. Here on earth, the air protects us from nearly all the harmful rays. Even so, some of them can get through and cause bad sunburn. (p. 105)

という英語です。なにしろ、70年代の科学技術をもとにして書かれていますから、「最新の」知見と照らし合わせておくことは不可欠でしょう。でも、これで、WikiやTIME for kidsなどの英文を読ませる準備ができたかな、という感じ。
帰宅途中に、家具店に寄って、棚と下駄箱をチェック。
帰宅後にゴミ箱をネットで注文。
宅配便で続々と本が届く。
自分の気持ちも整理整頓。

本日のBGM: High night for the tide (Don Dixon)