Grief Gondola No. 2

金曜日1限は、怒濤の巡回。高1の英語Iで二種類、高2のライティング、高3の再入門が同じ時間なので、4種類、5クラスで文字通り、校舎の端から端まで大移動。
作問は一段落。高1のオーラルの書き直し、書き下ろしで目処が立ったので、職場の忘年会に。
普段、なかなか飲む機会のない人たちとも、「杯あぐる愉快さよ」 (by 千葉四郎) ですね。
明けて今日は二日酔いで採点には不向きだと思ったので、読書。
firecatさんのブログで記事を読んで触発され購入した、Tomas Tranströmerの、

  • For the Living and the Dead: Poems and a Memoir

Robert Blyも翻訳をしていたのにちょっと驚いた。
お昼前には、

  • 鶴見俊輔、小田実 『オリジンから考える』 (岩波書店、2011年)

冒頭の架空対談では、べ平連や吉川勇一氏のことも振り返りに出てきた。『手放せない記憶』 (SURE、2004年) と重なるところも多々あるが、生前の対話では出てこなかった糸口が見えるのかも知れない。小田実氏の「大阪大空襲」の写真の件で鶴見が言いたかったことは、ようやくわかるようになってきた。
昼過ぎには、『教師 笹田巌』が届いた。
第一巻、第二巻合わせて、600頁にも及ぼうかという分量の「遺稿集」である。簡単に読み流すことのできない言葉と哲学、理念がここにある。
夜からは、GPファイナル。
男子SPは予想通り、パトリック・チャンの描く物語で終了。スケーティング技術でGOEでの加点がつくのはもう諦めているのだが、音楽との一致とか、解釈の部分での爆上げにはちょっと首を傾げる。高橋大輔選手は精彩を欠く演技、とまとめられてしまうのだろうが、冒頭の4回転は、回転不足をとられた上に、GOEで大きくマイナス。結果、4.77点しかついていない。
女子は、カロリーナ・コストナーが頭1つ抜けた感じ。鈴木明子選手がフリーでどこまで巻き返せるか。トクタミシェワは、最終滑走のプレッシャーか、ジャンプの不調で最下位スタート。難しいですね。
今大会は保存版にすべく、50Gのブルーレイディスクを用意していたのだが、浅田真央選手は母親の危篤で急遽欠場、緊急帰国。ニュースに依れば、臨終には間に合わなかったとか。今シーズンの残りの試合が気になるが、肉親を失うことのダメージは言葉では言い表せないもの。今はゆっくり休んで欲しいと思う。ファンはいつまでも待っているはず。
今日一日を振り返ると、Tomas Tranströmerの詩集・回顧録のタイトルそのままだったように感じる。
今日は満月。皆既月食は気にせず早めの就寝。
本日のBGM: 月の川 (綿内克幸)