very small stones used to make paths

早起きして、録画してあった、教授の番組と、The Beatniksのライブを見る。
漣さん大活躍。高野さんは円熟の境地か。
テスト直前の授業。
healthy tensionは維持されているでしょうか。
高1の進学クラスは音読の徹底。北米系の母音の棲み分けを少し時間をかけて。

  • sit / set / sat / spot, top

と顎の開きと唇の形に注意して確認。で、ベースキャンプとなる、

  • sun, son

の顎の開きと音の響きを確認。自分の身体記憶にして下さい。
入学してくる生徒の習熟度はまちまちなのだが、どちらかといえば英語ができる方かな、という生徒でも、

  • sand, hand, frankly, planet, plant

の母音を同じ音でコントロールできているか怪しかったりする。その前にある子音の発音にリソースが割かれすぎると途端に揺れ出すのだろう。さらには、

  • class, fast, half, laugh

の母音となるとかなりぶれまくる。最近の電子辞書やオンライン辞書では発音も聞けるのだが、自分の調音・発声はトレーニングしないとダメ。
残り時間は本文の記号化での注意点。
進学クラス2年のライティングは、試験での出題予告。学級文庫に日本文化を英語で紹介する書籍がたくさんあるので準備しておいて下さい。
普通科高3再入門講座は音読大会。
試験範囲の全ての例文と名詞句の固まりを、音読、Read & Look upで、怪しいところを確認。個人個人で習熟度には差があるので、自分でチェックすることに意味があります。現時点で7/10の人が、これを8/10にするのにはさほど苦労はしないでしょう。でも、10/10、つまり完璧にしようとすると、かなりの手間暇をかけないとダメです。2/10の人は、まずは、3/10、4/10をクリアーすることが先決ですから、自分の例文の習熟の度合いを自分で知り、見取り図を確かめておくことが「試験勉強」の第一歩となります。それをやらない、できない、ではやはりダメなのです。

期末考査の作問で英文の書き下ろしをしてから帰宅。
月曜日は『水戸黄門』。
ベテラン、重鎮を配してはいたが、いつにも増してだらしのない物語だった。
ようやく自宅に届いた、

  • W. E. マッケンジー、天満美智子 『英語表現の演習』 (研究社、1965年)

を読む。全編英語で書かれたテキスト。恐らく絶版なのだろうと思う。コンディションの良いものが届いて良かった。副題は、”English Expression Oral and Written” で、腰帯には、

  • 「英語らしい英語」を自由に駆使するためのテクスト
  • 文法的な解説は極力簡潔にし、その代わりに、あらゆる英語表現の例文を洩れなく掲げて練習に供し、さらに適切豊富な練習問題を添えた。

とある。本編だけで300頁に及ぶ。看板に偽り無し。各章の最後の練習問題には和文英訳もあることに驚いた。

  • The paintings on exhibition at the department stores are very poor this year. They are not attractive, or cheap, either. (Chapter 1 Negative Sentences)
  • He doesn’t often speak in public now, on account of his age, but whenever he does (speak), he always attracts a large audience, because he has a great reputation for wit and eloquence. (Chapter 2 The Use of Auxiliary Verb)

などの簡単な英語を解答として求めるものから始まり、

  • 義夫は道ばたに立って、ぽかあんと落ち葉をながめていた。青空に突き出したすわ神社のおおきなけやきが、風を受けるたびに、ぱあっと鳶色の葉を散らす有様は、まるであの大木の蔭に数千の小鳥が隠れていて、風と一緒に飛び出すようだった。ざわ、ざわ、ざわ、といったと思うと、ぱら、ぱら、ぱら、と舞い落ちる具合は、何とも言えず面白かった。 (Chapter 7 The Passive Voice)

では、山本有三の『真実一路』の一節の英訳を求めている、など問題は多岐にわたり、情報量が多く、総じてレベルは高い。この英訳解答例はこちら、

  • Yoshio stood by the side of the road gazing vacantly at the falling leaves. Every time (when) the wind blew through the big zelkova that stood beside the Suwa Shrine lifting its crest into the blue sky, the red-brown leaves came showering out, and it looked to him just as if thousands of little birds were flying out with the wind from their hiding-place in (the shelter of) the great tree. Something about the way the leaves rustled and in the same breath came fluttering down held him entranced.

最後を一文でまとめているところはちょっと真似できそうにない。オノマトペの捌き方も見事。自分は、動詞のイメージがまだまだだな、と思うので、

  • 戸川晴之 『英文表現法』 (研究社、1972年)
  • 田中実 『五感の英語表現辞典---形・色・味・におい・状態---』 (北星堂、1992年)

などで補っていく予定。
いくつか、書き上げなければならない原稿があるが、それと並行してこのような良書も活用して、自分の英語を磨き続けたいと思う。

本日のBGM: True love travels on a gravel road (Elvis Presley)