♪長い目で見たらホントはこっちが前かもよ♪

採点天国もそろそろ目処が付く。
前回、商業科1年の出題を抜粋したが、進学クラスの1年では、次のような出題をしている。

次のそれぞれの接続詞を用いて英文を完成させる時、<表現A - 接続詞 - 表現B>で正しい語順となるように、選択肢から表現を選び、記号で答えよ。それぞれの接続詞は2回使用する。
解答は、<表現Aにくるべきもの→接続詞→表現Bにくるべきもの>の順に答えよ。
接続詞 の語群
1. by the time
2. by the time
3. until
4. until
5. as soon as
6. as soon as

表現の語群
a. don’t start work again
b. I went back to the store
c. I arrive in London
d. the airplane has come to a complete stop
e. baby penguins come out
f. someone had bought it
g. I’ll write to you
h. the police received the call
i. please remain in your seat
j. their parents begin to take care of them
k. you are quite better
l. it was too late

ベネッセで『東大特講リスニング』を書いた時にも、譲歩の従属節を導く接続詞での頭の働かせ方にとことんこだわったのだが、その端緒はこのような「時の副詞節」の扱いから。
巷では「直読直解」とか「常に左から右へと処理して、決して後戻りしないことが大切」、などと力説されることがある英語における文の理解ですが、常に節の最後で接続詞がまとめてくれる日本語と、常に接続詞の右側にまとまりを作りながら読み進める英語とでは処理が異なるので注意が必要です。whenやwhileなどの接続詞を見た時に、「ああ、このあとに四角ととじかっこが続いて、『〜する時に;〜した時に』とその内容をまとめることになるんだな」あたりまではクリアーできても、主節から文が始まった時などに、接続詞に導かれる「従属節」を本当に後戻りせずに処理できるようになるのは大変なのです。私の授業では、高2でも、高3の受験期でもしつこくやっています。(過去ログ参照→http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20100623)

高2の進学クラスは、予告された定義・説明が出題だったので、自分の出来を振り返り、

  • 関係代名詞
  • 前置詞+関係代名詞
  • 関係副詞

の確認。学級文庫にうんざりするくらい充実した学習参考書や問題集、さらにはQ&A集があるので、自学自習です。今回の出題の足し算で、Unlike A, B. とか、A. On the other hand, B. などといった対比対照の文脈を作れることを狙いとしていますが、手取り足取り教えることはしません。課題を与えて、何度もダメ出ししては、学級文庫を読まざるを得ないような展開に持って行きます。

高3進学クラスは、恒例の「年賀状」と、グラフ問題の2題のみ。解答は楽勝ですね。採点は大騒ぎですが。
職場に、サイドリーダーが到着。古書です。

  • 『英語で読む・書き下ろしサスペンスストーリー 1〜5』(日本英語教育協会、1985年)

表紙には「英検2級程度」とあるのだけれど、1985年当時だからね。今の高校生だと、2級は余裕で合格するくらいで、ある程度「読み」に慣れていないと難しいでしょう。ちなみに、第1巻『フランケンシュタインの仮面』(by J.B. Harris) の冒頭はこんな感じ。

Saturday, October 25 turned out to be a bleak and depressing day in New York City, with a leaden sky further blemished with ominous black clouds which threatened to bring heavy rain at any moment.
at precisely 11:45 a.m., George Newman and his elder sister Janet came out of the exit of the Castle Hill Avenue subway station in the Throg's Neck district of the Bronx. Although it was the weekend, the streets had few pedestrians.
George was a tall and handsome youth of seventeen with blonde hair and sparkling blue eyes. He was in his final year at the Bronx Senior High School, where he excelled both in studies as well as sports. Apart from being the captain of the school's basketball team, he was skilled in both the Japanese art of karate and rock-climbing.
His sister Janet, who had celebrated her 20th birthday only a few days before, had a cute face punctuated with cute dimples and a figure which was so lovely that she could well have been mistaken for a glamorous movie star or top-class fashion model. But she was neither. She was enrolled at the prestigious Julliard School of Music where she was studying the violin. According to her instructors, she had the kind of natural skill and talent that was "one in a million," and her heart and soul were wrapped up in dreams of becoming a topflight artist and virtuoso. (pp. 4-5)


どのあたりでチャレンジしてもらうか思案。『少年探偵』シリーズと並行して読んでもらうのがいいでしょうか。ジャンルで言っても、「ミステリー;謎解き」の類は、話形 (型) がないことはないけれども、オチが掴めるまでは内容スキーマに頼って誤魔化すことができないので、本当の意味での「読む力」を鍛えるのには最適の教材だと思います。書き下ろしの著者は、この当時、英教の教材でretoldを担当していた、明治学院大など日本の大学で教鞭を取っていた英語ネイティブの教師たち。J.B. ハリスさんが、江戸川乱歩の英訳を担当していたというのは初めて知った。

本業は県体が終わったので、1日オフ。
妻の動かなくなったカーステレオを新調しに、「黄色い帽子」へ。
ナビ連動などではなく、CDとラジオだけ聴ければ良いというので、中古で探そうと思ったのだが、動作保証のある中古よりも、新品の方が安いという実態に驚く。それだけ国産のカーオーディオが高性能だったということなのだろうか。ちょっとだけタイの洪水被害による日本への影響などが理解できた気がした。USBやAUX接続もできるので、妻は帰りには、「これでマッチと福山雅治を聴くぞ。USBで作らなきゃ。」と意気込んでいた。よしよし。

本日の晩酌: 常きげん・純米ひやおろし・生詰 (石川県)
本日のBGM: 意味のない組み合わせはある〜うしろ向きでOK! (TOMOVSKY)