第4回山口県英語教育フォーラム申し込み受付開始

本日は告知です。
私が事務局長をしている、「第4回 山口県英語教育フォーラム」の参加申し込み受付を開始しました。
要項は、こちらからもダウンロードできます。(第4回英語フォーラム案内文書.doc 直)

過去3回、協賛を得て参加費無料で行ってきました。今年もその点は同じですが、参加される方で趣旨に賛同して下さる方から、3月の東日本大震災に関わる「義援金」として1口1000円をお願いできればと考えております。今ここで英語教育に関わる者に出来ること、今個々の英語教師が出来ること、を鑑みこのような運びとなりました。皆さんのご参加をお待ちしております。

第4回 山口県英語教育フォーラム
『英語教師の視点と立脚点---「教育」「読む」「つくる」の立つ場所とそこから見えてくるもの』

(主催)長州英語指導研究会
(協賛)山口県鴻城高等学校 ベネッセコーポレーション

開催日時:2011年11月19日(土)

 10時00分から17時30分頃 (受付開始 9時20分〜)
開催場所:山口県労働者福祉文化中央会館・大会議室
所在地:山口市緑町3-29(TEL:083-925-7332)
・ JR山口駅・湯田温泉駅より タクシーで約10分
・ JR防長バス停「中園町」下車
http://www.welfareyg.jp/map.pdf 

主な内容:
I.組田幸一郎先生 講演  (10:10〜12:00)
II.佐藤綾子先生  講演  (13:00〜14:20)
III.萩原一郎先生  講演  (14:40〜16:30)


組田幸一郎(くみたこういちろう)先生 (千葉県立成田国際(なりたこくさい)高等学校教諭)

講演テーマ: 「係数」から「教育」へ

  学校では仕事が係数化(数値化)されてきており、その弊害が一部で生じている。例えば、合格実績は本来はその学校の授業の成果ともいえるが、生徒は自分たちが数字として扱われていると感じることもある。また、私たちの仕事も「提出した/しない」「小テストを行った/しない」というように、「つじつま」をあわせることが求められることも増えてきている。英語教師の世界に限っても、研修会では、「どのように英語を教えるか」「どのように授業を組み立てるか」というhow toのテーマも少なくない。
  数字で分かりやすくしたり、実用的なことを学ぶことも大切なのだろうが、そこに、「教育」という哲学が見失われてきているのではないかという懸念がある。教師の仕事とは「つじつま合わせ」だったり、「how to」の伝達が前面に押し出されたりするものでいいのだろうか。
  私たちが当然の論理として思っているものを「教育」の視点で考え直していきます。

【略歴】 中学校は全く英語が分からなかったのだが、ひょんなことから、教師を志望しているわけでもないのに、教育学部に入学。千葉県の公立高校に採用され、「底辺校」と呼ばれる学校で、14年間の勤務を経て、現在、成田国際高校教諭。著書に『成長する英語教師をめざしてー新人教師・学生時代に読んでおきたい教師の語り』(共編著 ひつじ書房)、『高校これで分かる基礎英語』(共著、文英堂)などがある


佐藤綾子(さとうりょうこ)先生 (山口大学教育学部附属山口中学校教諭)
講演テーマ: 中学校における「読む」授業

 私にとって、本文を読む授業を組み立てるほうが、新出表現を学習する授業を組み立てるよりもはるかに時間がかかります。なぜならば、何ができたら読めたことになるのか、本文のどこの部分を読ませたいのか、どう読ませるのか、など教師としての「読ませたい」自分と、「読み手」としての自分との間で授業をする上での立ち位置がなかなか決まらないからです。でも、どうせ読ませるなら、「生徒一人ひとりが」 本文の内容をリアルに思い描けるような読みをさせたいと考えています。そのために、そもそも「読む」授業とはどんな授業なのかという問いからスタートしたいと思います。教科書にあるから読む、ではなく、生徒に読む必然性を与える授業の設計の仕方や、思わず読みたくなったりするような発問の工夫などについて、一緒に考えていきたいと思っています。

【略歴】 巨人クロマティ選手専属の通訳になることを夢見た小学生時代。中学校で英語を勉強することを楽しみに過ごすも、クロマティ引退。通訳への熱が冷める。中3の時の担任にあこがれ中学教師を目指す。教育学部不合格を機に文学に目覚める。山口県の公立中学校に採用され、今年で16年目。まだまだ修行の身、暗中模索の日々を過ごす。


萩原一郎 (はぎわら いちろう) 先生 (神奈川県立城郷(しろさと)高等学校教諭)
講演テーマ: 「遅れがちな生徒たちとつくる高校英語の授業」

  主に英語Iの授業で取り組んでいる実践をワークショップ形式もまじえながら紹介していく予定です。遅れがちな生徒が多くいる高校でも、プリント学習や板書をノートに写すだけの授業ではなく、oral introductionで導入したり、ペアワークを取り入れたり、スピーチなどの発表活動やcreative writingに取り組ませることが十分に可能なのです。一つひとつの活動は地味で単純でも、自分なりのスタイルで丁寧に地道にやっていけば、生徒が理解してくれ、何とか指導効果をあげてくるのだと信じて授業に取り組む毎日です。
                        
【略歴】 神奈川県の公立高校で英語を教えて32年目。主に英語を苦手とする生徒たちとの授業づくりに関わる。新英語教育研究会、ELEC同友会英語教育学会などで研究会活動を続けている。主な著書に『生徒とつくる英語の授業(上下巻)』(自費出版)、『基礎力の定着をはかる授業の進め方(DVD)』『授業の流れに沿った効果的指導アイディア(DVD)』(ジャパンライム)など。

申し込み締め切り: 11月2日 (金)

申し込みはダウンロードした要項にあるFAXから、または、

(株)ベネッセコーポレーション 中四国支社 山口県担当 三木健之 TEL:0120−350455

までお願いします。お問い合わせはお気軽に、担当の三木、または私までどうぞ。