「今日くらいは、ぶどう酒を飲もう。」

インターハイ前の強化練習終盤。
地元の水域での最後2日間のメニューは、

  • 1000m レースペース 3部練で3回。間隔は2時間半くらい。
  • 朝UT12km、午後1分オン・1分オフ5セット、レートはマックス。

まずは1000mの評価。もともとのメニューでは1000mを1日2回、レース想定で漕ぎ抜く、という試合のシミュレーションでした。早朝モーションでの1000mの1本目。順風でもしっかりと初動を作ることを狙ったのですが、出来が今ひとつだったので、檄。3部練に変更。レースアップに相変わらず課題を残しているので、午前モーションでは陸上でのアップを入念に課し、乗艇では30分しかレースアップをさせませんでした。それでも同じ順風でそれなりのスピードとリズムが出ました。要は心技体の準備。午後モーションでは、敢えて逆風を選びトライアル。1本目と2本目の差が10秒。3本目と1本目がほぼ同タイム。最後に物凄く上がると言えば上がるし、最初を安全策で行き過ぎと言えば行き過ぎ。大きな課題ですね。一線級相手に様子見のレースはあり得ませんから。
翌日は朝モーションでUTをしっかり漕いだことでしなやかさが戻ってきた感じ。昼からのオン・オフでも、しっかりとレースペースオーバーまで追い込むことが出来ました。アップでのスライドピラミッドでしっかりとエントリー、キャッチのタイミングを掴んでおくことが短時間のレースアップでも大きな意味を持ってくることでしょう。
これまではオン・オフのメニューででなかなか力を出し切れていなかったので、今回は、オフの60秒を4区分に設定。全力を出した後で息を整える15秒でレート16くらい、艇を掴まえ直す15秒でレート18、身体の緩みをなくし、ぶら下がる15秒でレート20、エントリーからリリースまで淀ませず艇をポーンとリリースする15秒をレート22くらいのイメージで、オンへとスイッチ。
オンは20秒で3段階。まずはトップスピードへシフトアップする20秒。スピードとリズムを感じる20秒。そして、いまだ見たことのない加速の世界へと踏み込むチャレンジの20秒。
自分自身が本当の意味で頼りになるまでは、何か「物語」が必要なのだと実感しました。
 入念なダウンに続いて、オールを積み込み、ローロック、ストレッチャー一式を外して、遠い方の湖へと移動する準備。県内練習の最後3日は国体の会場となる湖です。
今日は、午前・午後と1000mのレース想定をそれぞれ1回。レースシミュレーション。他県からの遠征チームもあり、午前中は1本並べてもらいました。200mで頭をとり、500では水を空けたのですが、その後、その勢いのまま離し切ることができませんでした。ダウンも兼ねてテクニカルドリル込みで6kmで揚艇。
午後の1000mは、午前の反省が裏目に出たのかスタートからのリズムが悪く、前半と後半でタイムが逆転する始末。最後の50mは「手数勝負」の練習と位置づけているため、レートも39までは上がったので、ゴール付近で見ていた他チームの監督から、ラストスパートにお褒めの言葉をいただいたのですが、前半出し惜しみしている分、ガソリンが余っているようなものですから、あまり喜べません。テクニカルドリルを交えて5kmほど漕いで揚艇。
あと二日、良いトレーニングして田瀬湖入りしたいと思います。

帰宅後は、地元の神社へ祈願に。
過日、同僚と話していた際に話題に上がったところで、「水」を司る神様ということなので初参拝。
周りは水田、参道を進むと小振りの「森」が現れる。釣鐘堂などやや老朽化は見られましたが、境内も庭箒でよく掃かれていて拝殿も綺麗な神社でした。インターハイの選手の安全と、予選から納得のいくレースができるよう祈ってきました。

阿部先生の書評を読んで注文していた、

  • 荒木時彦 『sketches』 (書肆山田、2010年)

を読み終える。短い断片のズレと糊代とをうまく綱渡りしていく心地よい緊張感。良い詩に出会えたのは良い師を知っていた私の運が良かったということか。
夕飯は、地元の野菜三昧。一度天日で干してあるので旨みが増しています。
いただき物の赤ワインを妻と。気分は壮行会。

本日のBGM: The days of wine and roses (Ann Sally)