「とんでもないことじゃなけりゃ」

寒の戻り、という言葉の意味を噛みしめるような日々が続いた週後半。
本業はエルゴのみだったので、風には吹かれない体育館のギャラリーで。
いよいよ新入生も始動で指導。今日は、7人が参加。うち、1名は早々に帰ってもらいました。
とりあえず、私がお手本を見せて、実際に漕いでもらって、考えさせて、またやらせて。少しなれてきたら、また手本を見せて、まず絶対に押さえておかねばならないことだけを強調して、またやらせて。少し良くできている者の漕ぎを取り上げて、それを皆で見て、「気づき」を口に出させて、などとやっているうちに本日は終了。新入生の本格的な乗艇は来週以降です。もっとも、すぐに、高校生活最後の本業以外で満喫できるゴールデン・ウィークとなるのですけれど。
授業はというと、高2の普通科は、「名詞は四角化で視覚化」のドリル。和・英対照の15例を配したワークシートを使って、まずは日本語での名詞句の把握と「四角化」、次にそれに対応する英語の名詞句で「四角化」。早々とできた者のワークシートをチェックして検印。全部の生徒を細かくは見られないのだが、共通するトラブルスポットは把握できるので、半分くらいの生徒に検印を押したところで、残りの生徒は合格者と照らし合わせて、正解となる「四角化」を確実に書き記し、教卓まで印をもらいに来るという手はず。2クラスとも同じ範囲だったのだが、残り時間を見て、教科書の続きを読むクラスと、対面リピートに行くクラスと。
対面リピートは初トライ。

  • ワークシートを半分に折って、英語面を相手に見せて英語の名詞句をランダムチョイスで読み上げてもらい、その英語を自分はリピートする。英語がスラスラ出てこない時は、自分の側の日本語面を見て、思い出すのに使ってよし。ただし、裏返して相手が見ている英語面を見るのは反則

というルール。侃々諤々か和気藹々か。
浅野博先生のブログで引用されていた、「誰かのコピー活動」という卯城祐司先生の言葉が頭をかすめたのだが、「対面リピート」は誰あろう、私自身が生徒と共に育ててきた活動なので、いくら批判されても胸を張ってやり続けて行こうと思います。
普通科は、数字と序数の徹底のために、アンケートでは生徒一人ひとりに誕生日を尋ねていたのだが、今週誕生日が来た生徒のうちじゃんけんで勝った人に、スペシャルプレゼントとして、『朝日ウィークリー』を進呈。興味のある記事が一つでもあることを願います。

進学クラス高3は、『upgrade』 (数研出版) の演習と解説。

  • 4択の問題は実際の解答にあたっては、1問15秒のペースで、空所に入る答えが自分の頭に浮かんでくるから、その答えを4つの中から選ぶのであって、4つの選択肢をそれぞれ吟味するのではない。

という正論から。で、続いて、普段の学習やトレーニングでは、何をやるのか、という問いかけ。本来は、教材の閉じた言葉に、命を吹き込む、自分がその例文の世界を生き直す、という壮大なチャレンジなのですけれど…。だって、この手の4択の問題でいくらインプットだのインテイクだのアウトプットだの言っても詮無いでしょ。こういうのばっかり (この「ばっかり」が肝心ね) やってると、ひところのTBLTとか、最近のSLAでよくとりあげられる、Focus on Form っていう考え方、バナーが英語教育界で飛び交っていることが、なにか、他人事、絵空事のように感じませんか?私自身、中学高校時代に問題演習をゴリゴリやって英語ができるようになったっていう感覚が全くないので尚更です。

進学クラス高2は、あるべきコマの1時限に、創立記念講話が入ったので授業自体がカット。残念。
教材で使っている『コーパス口頭英作文』の著者でもある、浦島久さんにお願いしていた生徒向けの激励メッセージが、なんと、カーリングのシニア世界選手権の会場でもある、ロシアのチェルビンスクから届いたので、ブログの写真をつけて、プリントアウトして生徒に配布。世界へ羽ばたいてくれるでしょうか。
教材著者による直筆メッセージの第二弾として、『日本語から考える英語表現の技術』の著者、柳瀬和明先生からは、カラーの図解入りのメッセージが放課後に到着。まるで、記念講演を受けているような感激です。こちらは週明けに生徒に配布の予定。
県内のS先生より、再現答案プロジェクトの答案が郵送で学校に到着。深謝。
和文英訳の診断テストも多くの人のご協力で、一応のまとまりを見ましたので、フィードバックを頂いた方々には、近日中に、修正版のファイルをお送りします。私が一番、勉強になり、豊かな経験を積ませて頂いたと思っています。この場を借りて御礼申し上げます。
現任校で実施してみての感想や反応など、機会があればまたこのブログで書いてみたいと思います。

準備室での同僚との雑談で、日本の大衆音楽の話題に。

  • 失われたベースライン
  • 女性ボーカリスト不毛の時代

というフレーズが印象に残った。

帰宅途中で、酒屋に寄り、梅の宿を入手。チーズが何か入っているかな、と棚を覗くと「コバン」があるではないですか。迷わず買って家路を急ぐ。家に帰ると、妻が、珈琲豆とパンと秋川牛乳を買って来ていた。
以心伝心。
台所で冷蔵庫に、お酒とチーズを入れ、妻とハイタッチ。
明日は、早朝から遠い方の湖へ。出発は6:30。レース前のTTです。

本日のBGM: あのさぁ (大槻ケンヂ)