またすぐ泣くくせに

日曜日から戸田入り。今回は往復新幹線。仕事ができるように、無線LAN対応のWindowsモバイルPCを鞄に入れ、Hotspotの1 day passを購入し、新大阪・東京間で利用。JRさん、どうせやるなら博多までやって下さいよ。
国体の成年チームの練習のためG大で借艇。
Y監督の好意で、あの金色のウイングリガーのサイクス4-を貸して頂いた。深謝。フォアのメンバー以外の戸田組とも話しをして、状況を把握。インカレまで大きなレースがないので、夏の合宿のスケジュールなどを確認。焦らず、緩まず、加速を続けて欲しいものです。
肝心の4-は、スプリント系メニューをそれほど多くは入れられなかったが、加速感、艇速ともに良い兆しは見えてきたので、あとは各選手のポテンシャルと集中力に期待。ブロックまでに各チーム練の合間を縫って、乗艇できるよう要調整。Go positive!
母校G大はといえば、留学から帰ってきた学生が選手として復帰。インターバルは1年ぶりくらいなのにやっぱり懐かしいものですね。夜は監督の運転で、学生と一緒にラーメン屋へと繰り出し、矢沢永吉と大塚愛に見守られながら完食してきたのでした。

移動の車中で、英語の質問が。

  • 「あなたは誰を批判している本が好きですか?」を英語でどういうか?

このブログの以前のエントリーでは、

あたりでも触れたかと思うが、英語の構文の特徴が出ているいい質問だと思った。流石G大生。

帰りは、荷物を増やしたくなかったのと、懐が寂しいのとで、本を少しだけ購入して、帰路で読む。

  • 舌津智之 『抒情するアメリカ モダニズム文明の明滅』 (研究社)

書店に入るや否やこの書を手にとってレジへ。
阿部先生にも驚いたが、同世代・同年代でこんな知性がいることに驚き、喜ぶ。これまでにもポップカルチャーを語ったものはいくつか読んでいたし、2000年以降の『英語青年』の論考には読んだことがあるものもあったのだが、文学・文芸批評としては初のまとまった著作となるのだろう。図らずも第5章のサローヤンのところまで駆け足できて、「涙」でしばらく動けなくなったので、一休み。

  • 煌めく星明かりや蝋燭のともし火は、闇夜にこそ高度を増すものであり、ほの暗いモダニストは、漆黒のうちにあってこそ切なる生のゆらめきを知る。いま、文学 (研究) をめぐる時代の闇は底深い。が、だからこそ、涙のかすかな光が回帰する準備も十分整った。 (p.125)

という結びの一文の「涙」も、また「高密度に多義的」。
たとえ、涙は反復せず、一回切りのものであろうとするのがアメリカ的、サローヤン的「モダニズム」だとしても、それでも文学という活字、そしてそれを読むという行為は反復に堪えるものなのである。しばらくは、この第5章で、頁の繰り返しを繰り返すことになろうか…。

本日のBGM: Thirty years of tears (John Hiatt)