ひとの振り見て…

10日連続で更新していましたが、昨日はお休み。
九州大学標準解答例を受け取りに福岡県まで行ってきました。福岡県といっても、博多なら新幹線で二駅。往復交通費約1万円也。当然自費です。
解答例の英語のうち、誰でも気がつくであろう、大問4の英英要約の誤植を指摘し、喜ばれる。係職員の方の対応が丁寧で好感度アップ。
仕事は早々に終わったのだが、せっかく博多まで来たのだからと、香住っ子さんにメールして一献。忙しいところを呼び出しておいて、逆にとてもいい店に連れて行ってもらい恐縮。私の地元にこんな店があったら毎週出没するだろうな。先立つものがないけれど…。香住っ子さんは相変わらずのバイタリティ。「知り合いのお子さんが受験生で、英語をなんとかしてほしい…」、と相談を受けたという話しで、そのお子さんが予備校で使っている教材を全部自分のところにもってこさせて英語力のプロファイリングをしたというのにはびっくり。私は自分の学校以外の生徒の面倒まで見ていられないな。だからこそ、GWTや『√T東大特講リスニング』を作ったのだけれど。つまみもそこそこに英語教育・受験指導の四方山話。詳細なシラバスや英語劇のDVD、生徒のスピーチ&エッセイ集、さらには全国高校生英語ディベートのDVDなどこちらの方がお土産をたくさんいただいてしまいました。多謝。
英作文だけを教える塾があると聞いて驚き、受講料がべらぼうに高いのにさらに驚く。(進学校や予備校に通っている受験生の方で、英作文 (ライティング) 指導の不徹底でお悩みの方、GWTは課題の添削も米国で専門の採点者がしてくれますし、その添削に関して、日本人の指導者から丁寧に今後の見直しプランがつけられて返送されますから、左のアンテナから該当ページに入って一度資料請求してみて下さい。県内でテキストの現物が見たい人は私の学校まで来て頂ければお貸しします。)

センター試験から、国公立の個別試験までの間に、季節労働者になってこのあたりでライティング指導の屋台でも出店してみようかな、などと思ってみたり。でも、そもそも、どういうところに許可申請すればいいんだろうか?

帰山して駅からすぐに学校へ。今日の授業は、高1から。
早速のDVD紹介。同じ高校生でこのように英語を使っているのですよ、という参考にしてもらった。英語劇は全編を通す時間がなかったので、最初と最後だけ見繕って。英語が上手いのはもちろん、意外といっては失礼だが、歌が巧いのにびっくり。
高校生ディベートの方は、準決勝の方が好感が持てた。資料が手元にないので、ところどころ英語の細かな表現やアクセントの位置が気になり、自分ならその語をどう使っているかと典型例を想起したり、辞書を繙いたり。決勝戦では、否定側立論に対する、肯定側からの質問に対して、

  • 質問をもっとゆっくりしゃべって下さい。

と切り返していたのには大きく頷いた。私も高校〜大学生の時は、松本道弘氏が監修した『Business View』 (グロビュー社) の特集で米国の大学生ディベートなどを聞き、マシンガンのような速さで畳みかけるようにしゃべることがディベートの醍醐味だと思っていた節があったが、本当に議論・討論するなら、緩急がコントロールできることが肝要。いつの日か、まったり、のんびり話すチームが上位に来ることを楽しみにしています。
ともあれ、対面リピートでのRetentionのトレーニングが何につながるのか、一つの例として示せたことは大きな意味があったと思う。
高3は、九州大学の英英要約標準解答例に加えて、予備校各校・各社の示す模範解答 (または解答例) の計7つの英文をランダムに印刷し、速読させ、その後、どれが大学側の用意した標準解答例かを考える、という活動を予定していたのだが、そもそも「速読」の段階で大きく躓いていて、当初の予定は断念。原文と照らして、要約文での語句の残存傾向・残存率などを考えることが要約の質を測るのに有効な目安となる、という話し。香住っ子さんの高校のシラバスの英語の部分を抜粋してA3に配し、ホワイトボードに掲示。3年間でこれだけの指導・学習をするからこそ高校生にして卓越した英語力が身に付くのだ、と強調。昨日の文法語法演習のプリントを返却し、復習から自分の学習へというサイクルの徹底を促す。まあ、集団の中で、「やるのが2割、やり続けるのは2%」、という歓迎できない一般論を打ち破る気概があるかないかなのです。
最後の高2は、6月中の副読本読破状況の確認から。毎日一定量を読み続けることが理想だが、週末でまとめ読みしたり、逆に週末は部活で読めなかったりと個人差も大きいので、10日で読んだ分を10で割れば、1日平均の冊数・ページ数が出てくるでしょう。それを目安にして、ペースアップを図るなり、集中力アップを図るなり、改善策を捻出するべし。その後、高3で掲示したシラバスを人数分コピーして、一人一人に配布。高1から、高3までの流れ、科目ごとのねらい、"Can-do"を概観。今自分たちがやっている学習、授業で求められる技能や考え方、姿勢を検証する作業。方向性としては悪くないので、徹底することを要求。
放課後は職員会議で本業は自主練。練習の量も強度もちょっと心配。
ラッシュを避け遅めの帰宅で、さらに遅めの夕飯。
新天地で忙しくされている倫太郎さんから、近況をしらせる電話。教科書採択・教材選定での相談も。どのレベルの学校でも悩みはつきないものです。
そうそう、函館の今井先生のブログ (『英語教育今井塾』) が新しくなったのでした。(アドレスはこちら→ http://yasuhitoi.exblog.jp/) 更新頻度も高くなった模様。私も頻繁に訪れております。写真ブログの方も必見。

本日のBGM: Mirrormanic (高橋幸宏)