Partizan Artisan

本業無しの正業Day。
0限、2限、4限と飛び石のコマ配置。
0限は、高2。新曲導入に際して、前回の曲の歌詞を用いて、対比と繰り返しの確認。中島みゆきの曲を使って、日本語で空所補充。対比と繰り返しを実感してもらう。集中するポイントをはっきりさせた上で新曲へ。一連のタスク。
2コマ目は、映像を交えて、Joni Mitchellデビュー当時の時代背景などを解説。日本語で、ですよ。私も聴き始めて30年になろうというファンですが、流石にリアルタイムで出会ったわけではないので、受け売りに過ぎません。ただ、”Chelsea Morning” を初めて聴いたときは、

  • 「オリジナル」とはこういう類の楽曲をいうのだな…。

と思ったことを今でも覚えています。
残り時間で『やれでき』。分詞のシリーズ。私の授業では恒例のことわざ2つ。移籍した学級文庫の中の、ことわざの本に言及し、英語のことわざを覚える効能を説き、利用を促す。
ことわざといえば、今春の福井県立大の入試では、

  • ことわざの説明と、そのことわざの持つ寓意や教訓に対する自分の意見を述べる。

という英語のライティング出題があった。ライティングの何たるかを踏まえた、極めて良問である。他大学が見習うとは思えないが、高校現場での実作で課すには適切なものとなるだろう。(拙著『パラグラフ・ライティング指導入門』にも、ことわざを扱った課題があるので是非お試し下さい。)
自分のG大の大大先輩であり、かつての同僚でもあったH先生の作成した『ことわざ・格言・名言集』が引っ越しでどこかに行ってしまってとても残念。某T大附属高校で授業傍用に編集された非売品であったと記憶している。古典を良く踏まえた充実の内容だった。H先生は、本当に湯水のように名文が口をついて出てくる方でした。添削が本当に上手でJETで来た英国人青年のエッセイの英語をよく添削していたなぁ…。懐かしさも時にはいいものだ。
高1は、イカソーメンの手順を理解した上で、選択的聞き取りの課題。高校入試レベルの問題をただ解答するだけでは、できなかった設問に答えられるようになったり、聞こえなかったところが聞こえるようにはならないだろう、ということで、設問は新たに作り直し、英文も一部修正し約140語の英文に。全文のディクトグロスは時期尚早、イカソーメンだけで構成するには長すぎるということで、

  • このスピーチの話題を選ぶ4択1問。
  • 内容理解を問う T or F を6問。

と概要から詳細へという流れ。T or F はおかしな箇所に下線を引き、修正できれば修正まで。
ここまで繰り返し4回聞いてから、文章の一部を取り出し、「局所的」イカソーメンを2カ所で投入。グループ対抗や担当者会議を経て、順番の確認。個人の内容理解が深まっているか、もう一度課題に戻る。日本語だけを使って意味を頼りに整序ができたとしても、Fの文をTとなるように訂正・修正するのは難しいもの。英語での保持を頑張ろうとするから、その課題で後に要求される作業がうまくいくようになる。自分の守備範囲を少し超えた課題を扱う中で、守備範囲の中にあるものを確実に使いこなせるようにする、というのが「基礎に戻る」という時に心しておかねばならないことだと実感。
設問の最後は最終段落の内容に関わる英問英答3題。
スクリプトの英文の一文が長く、聞き取りが難しい部分でもあるのだが、ここで最後のイカソーメン。
少なくとも、自分の担当するstripはよくわかるようになっているので、1問は答えられるという配慮。
次回、いよいよ、この課題の真骨頂です。楽しみにしています。少なくとも私は。

どうでも良い繰り返し訪れる日常の一コマのようで、自分にとって大きな転換点となるような予感のある一日であった。まだ間に合うと信じたい。
夕飯は自家栽培のネギとみつせ鶏で焼き鳥。百姓庵の塩。美味。調子に乗って食べ過ぎた。
明日は、図書館に本の返却。忘れないように。

本日のBGM: 気づいたときは遅いもの (松任谷正隆)