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朝食時に、妻が

  • 今月はジャルダン休みにしようか?

というのでどうしたのか尋ねると、夫婦ともに車検やタイヤ交換、自動車税など出費がかさんだので、緊縮財政でいこうか、というのである。珈琲豆を愛媛のジャルダンから取り寄せている話しは以前少し触れたかと思うのだが、おいしい珈琲が飲めなくなるということよりも、「珈琲が買えなくなる」という事態に危機感を覚え、

  • 『大佐に手紙は来ない』じゃないんだから、その「珈琲が買えない」というようなことを言い出すのは止めてくれ。

といったのだが、ガルシア・マルケスという作家の話しから、その感動的な中篇の話しに進み、「糞でも喰うさ」というクライマックスまで熱く語っておいた。もっともその話しを聞いた妻は、娘に向かって、

  • お父さん、糞食べるんだってさー。

などと茶化していたのだが。
父の恩給受給状況を見ていたこともあるのだろうが、私にとっては「自らの尊厳が脅かされるに至る象徴的な兆候」として「珈琲が底をつく」という事態がインプットされてしまっているのである。自宅のどこかに本も眠っていると思うのだが見つからなかった。
脅かされる、といえば、新型インフルエンザに対する、国や地方自治体の取り組み、休校時の児童生徒の学校外での行動に対する、いわゆる「報道」のありようは理解に苦しむが、行政や一般市民の対処としては、「何もそこまで」というくらいでちょうど良いのであろう。その意味では内田樹先生の意見に賛成である。
私も実態を把握したいと思っていろいろな統計を見ていて、面白いことに気づいた。お時間のある方は、こちらを→ http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/report.html

国立感染症研究所感染症情報センターが出している学校統計である。これは新型ではなく、従来型のウィルスによるインフルエンザに関する統計であることに注意して欲しい。たぶん、今回のような騒ぎがなくとも、毎年、毎週、粛々と各学校から寄せられるデータを各地方のお役所がまとめて上がってくるものを示してくれているのだと思う。有り難いことである。
この、第24週・第25週・第26週あたりを見て欲しい (上記サイトの該当箇所をクリックするとpdfのダウンロードになります)。
おおよそGW前、GW中、GW後といった時期に当たるのだが、その一番下の項目。「昨年同期」。
この数字が興味深い。第24週は、昨年 (4/27-5/3) の患者数73人に対して、今年 (4/26-5/2) は1005人。そのうち、昨年の欠席者45人に対して、今年は711人。第26週は、昨年 (5/11-5/17) の患者数、135人に対して、今年 (5/10-5/16) は397人。欠席者は昨年の126人に対して、今年は195人。
今年は昨年とは著しく異なる、文字通り「桁違い」の勢いで第24週に流行し、第26週では収束した、とみるのだろうか?いえいえ、第25週を見ると、患者数、昨年同期ゼロ、に対して今年は879人、欠席者、昨年同期ゼロ、に対して今年は513人、となっている。
昨年のGW中は統計が正確に反映されていないのに対して、今年は上からの指示で、殊細かく調査がなされたと見るのが妥当だろう。数値の比較で示していれば正確で客観的で説得力がある、などとは言えないものである。

週末の本業を経て、月曜は0限から。今月の歌。Graham Nash。たかだか2分少々の曲。繰り返しに耐える、置き換えられないことばとしての「歌」。それを扱う、それぞれのタスクの持つ意義を理解していないと、漫然と気分転換を図る活動にしかならない。
中間考査も概ね返却。それぞれに喝、ダメだし。
高1は例年以上に沈滞。前任校での授業の記録映像を見せておいた。生徒によるパフォーマンス系の授業。高校生でこのくらいの英語を使えるようにはなる、というサンプルである。やる気より、その気ですよ。

放課後は職員会議。
今週の保護者会の総会に向けた準備。
私は、その後の保護者対象大学進学ガイダンスの資料づくり。データでごまかさないように慎重に慎重に…。

帰宅時に、寄り道をして中古CDを購入。

  • おもしろい取り合わせですね。

会計時に店主に声を掛けられる。
「元ちとせ」と「フランク・ザッパ」だとそういう印象なのか?
だって、そもそもその商品の買い付けをしてくるのは他ならぬあなたでしょうに!
尻が長いと嫌われるので早々に退散。
中間テストの成績処理をして遅い夕食。
古奈屋風カレーうどん。堪能しました。

本日のBGM: The Grand Wazoo (Frank Zappa)