炎天下に帽子は必須、湿っぽい話しは御法度

職場の上履きでTimberland の靴を履いているのだが、自宅の机の引き出しにあった、その商品タグがふと目にとまり、スペックやメンテナンスの注意書きを読んでみた。
次の英文で一語、知らない単語があり大きなショックを受けた。SmartWoolというのはこのブランドの採用した新素材の名前。

  • The SmartWool inside comes from New Zealand sheep that have naturally evolved thousands of insulating air pockets in every fiber. These brilliant fibers also evaporate and wick moisture away from your feet --- keeping you dry, bacteria-free and stink-free.

おわかりでしょうか?動詞として用いるwick。
OEDでは、[with obj.] absorb or draw off (liquid) by capillary action
と定義されていて、おまけにこんな用例が、

  • garments that wick moisture away from the skin

capillary という語はUTのトレーニング意義や効果などで図解や写真も含め何百回となく目にしてきた単語だけれど、それよりはwickの方が日常的な名詞のような気がする。そういわれれば確かに蝋燭やランプの芯は「毛管現象」の働きがなければ燃え (続け) ないけれど…。勉強が足りませんでした。
本業の週末。
まだ何もやっていないうちからやめたいなどと言う輩もいて呆れるやら悲しいやら…。
基本的に、そういう話しをしに来るときに腐った魚みたいな目になっている人は引き留めません。誠実に切実に悩んだり、藻掻いたりする人の目は生きていますから。正確には生きようとしている、ということでしょうか。さらには、人から励まされているうちのやる気って当てにならないものなので。
今週は地元の湖へ。カタマランは修理で使えず、土曜日は漁船型の小回りがきかないモーターで大波を立てまくる練習。大迷惑ですな。
女子は漕艇というよりはまだ操艇を把握する段階で2Xで分漕を中心にコース周回。レースに向けた男子のトレーニングは炎天下で二日の合計が28km。とはいえ、2Xの一人漕ぎですから結構な負荷ではあります。今の課題はミドルからフィニッシュにかけての艇の加速の改善。一連のサイクルですから、上手くいっていないところがあれば、その前の局面、その前の局面と次々と課題を克服する必要はあるのですが、まずは一カ所に絞って。水を削らず壊さず、艇をリリースすることから。私がよくいう「イルカさんご一緒にフィニッシュ」です。揚艇後、エルゴで身体の使い方の確認。
先日のコーチセミナーでM氏の語ったテクニックで、このフィニッシュの局面には異議ありだな。フィニッシュでの艇のピッチングを抑えるためにストレッチャーを自分で引っ張りつつ自分の姿勢は高く保つ、というのだが、最初から低い位置で踏ん張り続ければ何の問題もない。同じ、腹筋の強調といっても全く意図しているところが異なるのだ。
昨年、国体で成年男子の1Xに監督としてついていて、190cmある選手のあまりのハイトの低さにびっくりしたのだが、今日は女子の2Xのバウを生徒の代わりに自分で漕いでいてそれを実感した。新入生は今のところ三人で整調とバウがどう入れ替わってもいいように、身長155 -160cm相当の女子選手のリギング (ハイト) でS:B = 135mm : 150mmに大まかに合わせているのだけれど、173cmの私が漕いでも全く問題はない。最初から最後まで低く踏ん張れれば、という条件がつくけれど。スクエアワークをやろうとすると、若干腿に擦るものの、ドライブ自体はぶら下がりさえすればいいのでこのハイトでもそれほどの違和感はない、むしろデプスというか、自分の足と膝の位置というか、艇と繋がる時の力のライン、角度の方が重要。もうひとつ、フィニッシュまで “Sit tall” を要求するのはやはり日本人選手の骨格には合わないと思っている。骨盤と胸郭 (肩胛骨) との距離が離れるような体幹の保持・姿勢は長時間高い出力を維持できないというのが私の実感である。
前腕部の日焼けでかなりヒリヒリになって帰宅しました。

「リラックスした状態から全力を発揮する際の踏ん張り」というものを感じさせることが大切だな、と感じたのでパバロッティの映像をYouTubeで検索。トリノ五輪から年代順に遡って眺めていって1980年前後の若かりし姿に釘付けになった。感動。
YouTubeついでに、安蘭けい主演の『雨に唄えば』も眺めてみた。この俳優さんは台詞から歌、歌から台詞というのが自由自在という印象があったのだが、それを裏付けるような舞台。退団後はどんなフィールドでの活躍を視野に入れているのだろうか。

明日は高2の0限から。午後は進路の出張です。
本日はこの辺で。
本日のBGM: On a clear day you can see forever (Blossom Dearie)