「華」のある世界

新幹線で京都まで。慣れないwindowsマシンでの旅。So stressful!
駅のホームで人の間を若者が煙草を吸いながら歩いていたので、喫煙所で吸うように言ったら、怒鳴り返してきた。私はそのまま自分の号車に乗る位置まで歩いていたのだが、その男は声を荒げて私に罵声を浴びせていた。すると前方に、車いすの方に付き添っていた男性の駅員さんが目に入ったので、駅員さんに言おうかと思った矢先に、その駅員さんから、

  • タバコは向こうで吸ってくださいね!

と注意されたその男は無言で通り過ぎて行ったのでした。煙草を吸うなら猫猫先生を見習いなさい!
岡山で何か在来線との接続待ちとかで4,5分遅れたものの、概ね順調。
Mixiで自由堂さんから出されたお題というか、時制の話を考えながら移動。
教材研究にかけられる時間は確かに限られている。学習参考書にいいものは少ない。
概説書、専門書、文法書の類も、必ずしも痒い所に手が届くわけではない。それはよくわかる。
私の場合は
R.A. Close の、

  • A reference grammar for students of English (1975)

さらには、その後、出版された新訂版というか、簡約版というか、とにかく、世に出た、

  • A Teacher’s Grammar (1992)

あたりをまず確認する。
あとは、自分の集めた用例や、コーパスの検索。
現任校にはいわゆるALTがいないので、自力でできることを細々と。英語として誤りがある用例を授業で示すことは可能な限り防いでいる。英語として多少不自然でも、中高生のうちに、この表現を覚えさせたい、などということは言葉の教師としてはあってはならないことで、学習者の持っている既知の枠組みから考えれば、まずはこの表現を足場として習得しておくことは理にかなっている、というのが学校の授業という制約の中での望ましいアプローチだろう。この差はとてつもなく大きいものとなる。

京都で先にホテルにチェックインしてから琵琶湖に移動し、レース観戦。旧交を温めたり近況を報告したり。その後、夕方から夜の10時までコーチ研修。JADAスタッフによるアンチドーピングの概論と、今年から、ロンドン五輪までの日本のヘッドコーチとなるドイツ出身のM氏のコーチ哲学や技術論などなど。通訳はおなじみG氏。
各チームのコーチに混じって、前五輪代表選手たちも席に着いていました。ロンドンへの意気込みが窺い知れるというものです。セミナー修了後夜の国道1号をO氏に京都まで送ってもらう。深謝。
翌朝は、朝日レガッタ決勝戦。
新たなスター誕生の予感など、各種目、大いなる刺激をもらいました。来年は自チームの選手も、この場で戦わせたいものです。
日本代表として活躍し、世界チャンピオンにも輝いたM氏が今年から某実業団チームの監督に就任とのことで抱負を伺う。いよいよ本格的に戦いのフィールドに帰ってきたわけである。
チャンピオンになれるのは、一人だけ、一クルーだけ。それは確かにその通り。でも、結果よりもそこに至るプロセスを大事にしようなどと、戦う前から思っている人間には永遠にチャンスはやってこないだろう。まずは何が何でも勝つ、という汗や泥や藻にまみれた自信や決意こそが必要なのだ。

帰りの新幹線の指定席が夕方の新大阪からしかとれなかったので、それまでの時間、宝塚へ足を伸ばして観劇。宙組公演。この作品で退団(卒業)するタカラジェンヌを目に焼き付けておく。95期生の初舞台口上に始まり、羽付のフィナーレまで、良い舞台でした。
この華やかな世界のトップに立った者の決意とはどれほどのものであったのか想像もできないが、これからの人生が、ここでの輝き以上の意味を持つものであって欲しいと思う。輝きの強さだけで人生の価値が決まるわけではないのだから。
終演後、雨をくぐり抜けるように帰路につく。
新大阪からだと新幹線もあまり苦にならない。ちょっと腹ごしらえをしながら、今シーズンのフィギュアスケートの動画をあれこれ見ているうちに帰山。
帰宅したら、ちょうど某局で宝塚の特集をやっていた。
こちらは星組トップの卒業。先ほど見てきたばかりの舞台を思い出し、ちょっと涙。

さてさて、連休最終日の明日は、朝から終日模擬試験の監督です。
お休みなさい。

本日のBGM: 流星 (Benzo)