未知なるものを拓いてこそ道

役所での諸手続を済ませ、旧家を掃除しに立ち寄った際に、郵便受けに、英国から小包便。
忘れた頃に届いたのは、The Divine ComedyのライブDVD。”Tonight We Fly” の演奏を見せてあげようと思ったのだが、教室のDVDプレーヤーのリージョンが合わずに断念。PowerBookでは見られるんだけどなぁ…。
みゆ猫さんに教えてもらったアレックス藤岡『英語で名セリフ』(祥伝社、2006年)を早速入手。3年生に貸し与えていた教材がいくつか返却されてきたので、併せて学級文庫入りか。

今週で授業も終了。
高1のオープニングスモールトークは「花粉症」シリーズから。
“Do I look different today?” “No.” のやりとりに続いて、

  • Do I sound different, then?

で「鼻声」を引き出し、『グラセン和英』へ。
でそこを足がかりに、

  • 鼻が詰まっている / 鼻水が垂れている

へと移動。

  • a stuffed nose

を引き出すのに、スピーチのネタで「ぬいぐるみ (= stuffed animals)」の話をした生徒に振る。

  • a running nose

との対比で、

  • 過去分詞→静止画、現在分詞→動画

を確認。動詞の意味特性を引き合いに出して、なぜ逆だとおかしな意味になるのか、イメージ豊かに、実感として掴むことを強調。
翌日は「甘ーい」から。お笑い番組を見ない、という生徒もいて現代っ子も様々だなと実感。当然、形容詞ならsweet。では、君たちの昨日の課題を「甘い」と言われたとすると、何が甘いの?

  • 詰めが甘い

「では、それを英語で何というか?当然、sweetは使えないのでどう言い換えるか?小学校6年生の弟妹に説明して下さい」、と促す。

  • 完璧ではない
  • まだ完成していない
  • やり残し、やるべきことがまだある

そこまで考えておいてから、『グラセン』を引かせる。
辞書には、”not careful enough at the final stage” とあったが、自分たちで考えたものの方が、いろいろな場面で使えそう、という感触を得たようだ。

  • I’ve not finished the task yet.
  • I still have something left to do to complete the task.

などを口頭練習。

今朝は今朝で、また霧が濃かったので、「今朝は一面濃い霧だ」の復習から。
班別対抗戦のQ&A大会の周りをうろついて観察(聴診?)し、注意点を板書。全体に還元。
こんな具合に、入試とも「英語は英語で」とも一線を画した授業が続いています。

高2は、試験範囲を既に示してあるので、訓話と自習。

  • どうすれば英語という外国語が自分の言葉としてリアリティを持てるか?

どの習熟度であれ、そこが出来ればあとは時間をかけるだけ。他人の言葉が、他人事として虚ろに響いている間は空回りが続くのでしょう。

高3は国公立の前期試験も終え、卒業式のリハで登校。普通、私立の進学校であれば前期試験前に卒業式が終わっているんだろうけれど、そこはそこ、ここはここ。前期で不完全燃焼だった者も後期入試までの3週間を使い切ることで活路を見出して欲しい。この3週間で頑張れない者は、さらに1年時間が与えられたとしてもやはり頑張ることが難しいだろうから。自分の人生を自分で引き受けるのは結局自分自身の「覚悟」なのでしょう。
本日のBGM: Life (Sly & The Family Stone)