「絶望と後悔はもう燃えるゴミの日に出した」

土曜日だが、朝から修学旅行の事前指導で出校。
その後、不参加者の登校課題作成で昼まで。
一端帰宅して、その後、雑事でまた外出。
途中で書籍を購入。

  • 田邉祐司・ティモシー・ライト『1日3分脱「日本人英語」レッスン』(朝日新書、2009年)
  • 『人生の歩き方 NHK知るを楽しむ ’09 2・3月』(日本放送協会、2009年)

前者は、『朝日ウィークリー』の連載を元にしたもの。一回一回の話が短く高校生で十分に読める内容だが、使いこなしで求められているレベルは高い。もっとも、それが高いと思わせてしまう今の「英語教育」にも問題があるのだろう。先日、授業で扱った “know” の用法は腰帯でも触れられていた。「顔と名前だけ知っている」という意味での “know someone by name and sight”などは結構普通に使うような気もするのだけれど、こういうところに自信が持てないのが、非日常的英語話者の辛いところでもある。その点、参考資料の一覧は有益。マニアには必読かと。『英語教育』の名コンビ連載も、もう読めないのかと思うとちょっと淋しい。
後者は教育テレビでの放送に合わせたテキスト。2月の放送は井村雅代「私はあきらめへん」、3月は辻村寿三郎「人形が教えてくれた」。辻村氏といえば『里見八犬伝』、というくらい某局の放送に親しんだ幼い頃の記憶が根強いのだが、この号は完全に井村コーチ目当てで購入。コーチ研修で一緒だったシンクロのコーチから随分彼女の話は聞いていたが、やっぱり凄い人だ。

  • 昔、『愛があるなら叱りなさい』という本を出しましたが、実際は愛なんて感じているヒマがない。ほんとうは「本人のことを心底思うなら、叱りなさい」だと思います。(p.7 「余韻を感じさせる演技」)
  • だから感動する人間を育てようと思って、いろんなところに連れて行くわけです。いいものを見さす。いいものって何かというと、やっぱり本気でやっている人。口先だけじゃなくて。心を込めて本気でやっている舞台を見たら、人は感動するじゃない。(pp.75-76, 「ホンキだから叱る」)

に続いては、試合で訪れるスペインの地で必ず見るという、フラメンコダンサーのエピソードが引かれている。能や歌舞伎など、本物を見ることは従来も学校教育の基本だったはずなのだが、いつのまにか、劣化コピーで満足するようになってきているような気がする。本物を見て心が揺すぶられるアンテナ、感性を錆び付かせないことも教育の役割。愚痴や溜息や弱音を吐いている場合ではない。
この番組、再放送が朝5時からあるのだが、見られるだろうか?そのくらいの余裕は作っておかなければ。
懐具合は益々寒いのだが、久々に分厚いノンフィクションも一冊入手。

  • 最相葉月『星新一 1001話をつくった人』(新潮社、2007年)

大佛次郎賞など数々の賞を獲っている世評を抜きにしても、この作家の一ファンとしてこれはずっと読みたかったもの。大事に読みます。流石に570ページあるからね。

巷では、国生さゆりの歌声が流れる日だが、妻も飲めるようにドイツとベルギーの無濾過ビールとチーズなどなどを買い、近所の菓子店に立ち寄りデザートにちょっと見繕って帰宅。
夕飯までの間に、i-Podの中身の入れ替え。18ギガをリセットして、12ギガ分を再編成。第三世代でもまだまだ健在です。
無濾過ビールはなぜか酔いが早いので、久々に良い気持ちのまま娘と一緒に早々に就寝。
妻は夜中に目が覚め、台所で洗い物をしていた模様。
目が覚めてからの更新。
最後の晩餐にならなくて良かった。
本日のBGM: 幸福論Z(ハンバート ハンバートとマチルダロドリゲス)

2月15日追記:
国立新美術館の展示、「文化庁メディア芸術祭」はなんと今日までだった!
今年度の漫画部門の大賞は一色まこと『ピアノの森』。優秀賞には槇村さとるが入っていたのに…。残念。
一色氏が影響を受けた一冊で『漫画の描き方』(小林まこと)をあげていた。感慨深い。