一回休み(活用術第二弾!)

「英語教育の明日はどっちだ!」活用術の第一弾を、
http://d.hatena.ne.jp/tmrowing/20081217
で書いたのですが、なかなか苦戦しておられる人もいる様子ですので、早々と第二弾をば。
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学級文庫が気になる方で、近隣にお住まいの方は、どうぞ見学にいらして下さい。実物を見るのが一番です。遠方の方は、
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あたりの画像からとっかかりをどうぞ。
学習教材の評価が気になるのか、書籍名を検索語にした特定の出版社からのアクセスが集中したりしていますが、一番速いのは、節度のある問い合わせメールですよ。

今日は合格発表。ご縁があることを祈ります。
1限は高1。朝から濃霧だったので、そのスモールトーク。まずは、日付、2月の綴り字が自信を持って書けるか、次は曜日。水曜日の綴り字が自信を持って書けるか。で、天気の話に。

  • 「霧」を英語で?

mistはすぐ出てきたのだが、fog は四苦八苦、いや五里霧中か。辞書を使う前に、日本語のコロケーションで、

  • 深い霧;霧が深い
  • 霧がかかる;霧が晴れる

を確認し、辞書引き作業へ。まずは『グラセン和英』、その後『ユースプログレッシブ英和』。辞書にすでに日英対比があるので、語義に関するこちらの解説は不要。コロケーションの確認。高1には、clearは言えても、envelopeなどはまず無理だし、使う必要もないので、there is の文型を活用。

  • There is a thick fog all around this morning.

を得る。「え、a なんですか?」という生徒がいたので、「particles (= 粒子) の状態で見えているわけではないので、今目の前の霧を複数形で言うのはちょっと変。a+名詞 で言うのはどういう時だったか?」と問い、

  • 「いろいろあるうちのひとつ」を取り出す時が、a+名詞、だからもう一つ別のものを取り出す時はanother。

に落ち着く。辞書で見る限り、aはあってもなくてもいいようだけれど。Junpeiさんに教えてもらった、Oxford Children’s Thesaurusを中古で頼んでいたものが職場に届いたので、早速fogを引いてみると、

  • There’s often a thick fog out on the moors.

という例文があった。いかにも英国の情景が浮かぶような例文ですね。
このような形容詞+名詞のコロケーションはセンター試験でも問われているが、往々にして「大佛次郎」的知識であり、初めは分からなくても悲観せず、そのつど「へえーっ」と覚えていく感性を持つことが大事と説く。実物でよく分かるように、ツィードのジャケットを裏返しに着て見せて、服などの「裏返し」はinside out、紙や本などの裏返しは face downなどといった例を追加。その流れで、「後ろ前」文化圏と「前後ろ」文化圏を訊いた上で、英語で何というかを問う。

  • back to front または front side back

というように、「大佛次郎」を並べてみたという感じです。
高2は、大学教育の現状、学生のレベルに関して「講話」をした後、サマリー作成のグループワークに費やす。今週中には完成予定。コンペになるかどうかは個々の要約のでき次第ですね。
午後は、昨日の続きで本を読む。久々に専門で頭を使ったせいでもあるまいが、軽い頭痛に。同じようにL2でのmotivationを扱っているのに、Peter Robinsonの論文にも著作にも言及が全くないのだよね。流派が違うということで済ませて良いものか。RobinsonもNottingham出身だったと思うのだけれど…。
放課後は、英語科会。
来年度の副教材選定。今年度の取り組みを総括しながら、概ね決定。そのうち詳述します。

水曜日で『相棒』を楽しみにしていたのだが、一回休みということに気づいたのが5分前。うなだれる。
身体の崩れに見かねたのか、妻が背中・肩胛骨の調整をしてくれる。施術してもらってから、背骨に息を吸い込んでみる。
からだがウソをついている時は、ことばにも裏切られることになるので、

  • 竹内敏晴『生きることのレッスン 内発するからだ、目覚めるいのち』(トランスビュー、2007年)

を布団の中で読んで寝ることにします。

本日のBGM: Ventilation (戸田康平)