旬の話題

高3の授業も残すところ後僅か。宮田幸一『教壇の英文法』(研究社)より、アクセントに関連して、「促音」の問題を取り上げた。

  • 私たち日本人には日本語を使うことによって養われた特殊の音韻感覚があります。そして、この感覚によって私たちは容易にこの”もちなが”の子音を識別することができるのです。というよりも、むしろ、その感覚が鋭敏すぎて、元来一つの音と考えるべき音の”もち”の部分だけを摘出して、これを”促音”として感ずるようにさえなっているのです。(pp.493-494)

まずは、母語の流儀を自覚することから。Guruとなったり、衒学的であったりしてはならないのだから。初版は昭和36年。この人の緻密さ(しつこさ?)には本当に脱帽だ。

次回は –ation で終わるのに、基幹の動詞が –ateで終わらない名詞のグループを整理することを予告。
以下は、私の授業用メモから抜粋。接頭辞・接尾辞信望者におかれましては、初学者にゆめゆめこのようなリストの暗記を強要しないように切に願う次第です。

  • organization / realization /
  • observation / starvation / reservation
  • invitation / quotation /
  • examination / imagination / determination
  • inspiration / admiration /
  • consideration
  • limitation / expectation
  • occupation
  • classification / qualification // application
  • publication
  • pronunciation/explanation

ちなみに、-ation の部分は「英俊」を人名のように発音するともっともらしく響きます。「杜子春」の最後の「春」の感じでしょうか?「シャン」というカナ表記で教えている人もいるようですがより現実的で妥当な表記を模索したいものです。そういえば島岡丘先生も、松本道弘氏もこの表記には「シュン」を使っていましたね。
年内最後は固有名詞シリーズで締めくくろうかと思う。
日本の人名のある音を英語音に変えての練習に加えて、英語の人名、Smith とか Chris などのアクセントを正しく読む練習などなど。Smithに関しては、今井&外池『英語徹底口練』の「語頭で子音が連続する音」でも触れられていたけれどカナ表記では「スミス」の「ミ」と書くしかないんだよね。実地で発音の指導・訓練・矯正をするなかで体得してもらうしかないところでしょうか。

そうそう、以下のセミナーの告知をば。

日本音声学会の「第16回音声学セミナー」です。
2009年3月28日(土) 13:00 - 16:30 
場所は清泉女子大学。木村琢也先生によるIPA入門とのこと。
詳しくは → http://www.psj.gr.jp/seminars.html


仕事を終えて、同僚とのプチ忘年会。こういう場と時間は大事です。持ち込み可にしてもらったので、自宅にあった「銀滴」を持参。お店の人も初めて見たらしく、試飲させてあげました。まあ、私でも飲める焼酎なので軽い感じがするのでしょうね。日本酒は「枯山水」を持ってきてくれたので、安心して飲めました。この店は飲み放題でも「獺祭」がリストにあるんですけどね。
帰宅後、GPファイナルの結果を聞く。
Youtubeで演技を確認。キム・ヨナはコンディションが悪いのか、会場の雰囲気でプレッシャーを感じていたのか、明らかに精彩を欠いた。浅田のコンボでの3LoでダウングレードとGOEの二重の減点は素人目には「それは可哀想でしょ!」としか映らない。またファンの間で採点疑惑とか炎上しそうだな。今年の採点方法で五輪まで持つのか、確かに不安ではあるのだが。
今日のフリーでは、選手が集中して演技に臨めることを祈る。
札幌の講演会の反響も気になるところ。
午後からは物件巡り。明日は県のボート協会の理事会。

本日のBGM: ハッピー☆アンラッキー (Carnation)