the order of the day

0限の高1は、『短単』音読大会。10分間で何例文読めるか。期間指導で強勢の位置の崩れに耳をそばだてる。強勢やリズムも含めてスラスラ読める生徒は家庭学習の充実ぶりが顕著なので、そのままでよい。一方、ページ上の例文を読んでいるのに、ページを繰る動作の覚束ない者もいる。語義や発音・強勢で一々ページ下の語句へと眼をやる回数が増えると、スピードが落ちるだけでなく、英語を英語で処理しきれないので、英語→日本語→英語といったりきたりとなり、効率は飛躍的に落ちる。せっかく英語のスラスラ感増強をねらって行っているのに、やるたびに、「出来無さ感」を強化してしまうことにもなりかねない。ということで、授業中に、練習方法のテクニカルドリルと反復練習。最後は今月の歌。今は、2学期恒例のTom Waits。1分くらいで終われるのが良いのです。
高2は宮沢賢治。生徒は文化祭の展示企画で私が国体に行っている間に宮沢賢治作品の英訳に挑戦していたので、私の持っているジョン・ベスター訳との比較検証。特に、分詞構文や付帯状況の生きた用例、好例を指摘。発話と動作の連続やオーバーラップ、文頭の副詞句・副詞節、倒置、省略などなど。良質の物語・小説を読み込んでいれば、語彙も構文も十分に身につけられる。もっともこのような精読は適切なガイダンスがなければ遅読に流れるだけなので、並行してもう少し易しい素材で多読を十分にこなす必要がある。学級文庫はそのために用意されているので、早く活用して下さい。
私が受験生だった20数年前の入試英文に比べて、現在の難関といわれる大学の入試英文は確かに長い。でも、高校生は、やれ速読だの、やれロジックだの、最近ではやれ情報構造だのと、評論文・論説文の見かけ上の語彙の難しさに惑わされて必要以上に難しいスキルを要求されると思いこんでいる節がありはしまいか。たしかに、首都圏の一部の私立大学では、

  • この問題文がスラスラ読めて、設問がスラスラ解けて入学したような学生には、大学での英語の授業はアカデミックライティングを教えて、ディスカッションしていればあとは放任で十分だろう。

と思えるくらいの無茶な設定をしている出題もある。でもそういう出題のほとんどは「多肢選択」で適切な答えを選べばいいような問題であって、結局、本当にその英文が読めているのかどうかはよく分からないし、どの程度英語が使えるのかはよく分からないのである。だから、その試験を経て入学した学生の多くに、さらにプレイスメントテストなどを課して、クラス分けをしているのでしょう?違っていたら御免なさい。
2分間ミステリーとか、5分間ミステリーとか、ラジオドラマとか、詩の朗読会とか安易なスキーマに依存できない類の読解や聴解をもっと鍛えておくべきだろうというのが、今の私の偽らざるスタンスである。都立H高校のK先生などは高1には授業でラジオドラマを聞かせて、高3生には授業と並行して小説のペーパーバックを多読させていました。慧眼です。
高3は、誤文訂正の課題の解説。補足の部分を聞き逃さなければ、それが即、英作文への布石でもあります。

上履きとして履き始めて6年目になるNikeのAir Max 2003 (レザー;黒・赤)がついに潰れてしまったので買い換えることに。2003は他にも2足履いていたが、このレザーは本当に名品だった。新たな上履きは、メレルの Mootopia Lace の黒。いわゆるコンフォート系です。(その前に、エル・ナチュラリスタのスリッポンを頼んであったのだが、届いてみたらサイズが合わず、返品も交換も不可、ということで泣く泣く同僚のF先生にお譲りしたのであった。)
メレルは実際に履いてみると足は確かに楽なのだが、つま先部分の幅が全く異なるので違和感。暫くすれば慣れるでしょう。

本日のBGM: When these shoes were new (Billy Bremner)