みだりに人の師となるべからず

表題は吉田松陰のことば。
先日数学の先生に、宇津木妙子さんの本を見せて頂いてから、ふと思いだし、学級文庫に入れようと再読していた、

  • 奥田精一郎『叱るより、ささやけ』(新潮社、2004年)

の終わりの方に出てきてどきっとした。これはイトマンSSの名誉会長のコーチング論。教育論としても読めるかと。
その他の学級文庫新入り。
英語編
脇山怜編『暮らしの英語がわかる事典』(ジャパンタイムス)
    『海外暮らしの英文手紙』(ジャパンタイムス)

  • 前者は、2学期にスピーチ作成などで必要になる和英辞典に載っていない語句を調べるため。後者は、擬似的読者を想定するライティング課題でのテンプレートとして。

八尋春海編著『映画で学ぶアメリカ文化』(スクリーンプレイ出版)

  • 最近の映画のDVDは字幕が出るので、そろそろ使わせてもいいかな、と。そのためには、何を観るか、になるだろうという計画です。

鳥飼玖美子『異文化をこえる英語:日本人はなぜ話せないか』(丸善ライブラリー)

  • 刊行からすでに12年。この位経つと、一時のブームではないものを確認できるでしょう。

『外国語をどう学んだか』(講談社現代新書)
『翻訳家の仕事』(岩波新書)

  • 外国語は英語だけではない、ということを実感してもらうのが狙い。

佐藤猛郎『ハンドブック 英語で紹介する日本 キーワード305』(創元社)

  • 留学生との交流に。

ことば関連
『ロジックの詩人たち 安野光雅対談』(平凡社)
小島信夫・保坂和志『小説修行』(単行本は朝日新聞社;文庫版は中公文庫(後書きがあるので両方))
西脇順三郎・山本健吉『詩のこころ 心の対話』(日本ソノ)
木下順二『ドラマの世界』(中央公論社)
    『夕鶴・彦一ばなし』(岩波文庫)
F.カフカ『夢・アフォリズム・詩』(平凡社ライブラリー)
『教科書でおぼえた名詩』(ネスコ/文藝春秋)
鈴木博文『ああ詞心 (うたごころ)、その綴り方』(SOFTBANK)

  • いわゆる邦楽・J-Popの歌詞を批評したもの。「私のアンソロジー」企画で、生徒は相変わらずことばが読めていないので、そのヒントを得てもらう親心というか、下心。

清水義範『わが子に教える作文教室』(講談社現代新書)
佐伯胖『コンピュータと教育』(岩波新書)

  • やはり、いくら古くとも、学びの本質を記したこの初版を読むべきとの結論に達した。

井上ひさし他『憲法九条、あしたを変える 小田実の志を受けついで』(岩波ブックレット)
苅谷剛彦・山口二郎『格差社会と教育改革』(岩波ブックレット)

  • 生徒も教育の当事者なので、読んでおくべきかと。

教室の学習環境整備のため、主任を通じて事務長に、キャスター付きのホワイトボードを買ってもらえないか打診してみた。授業で扱った表現や例文を蓄積していくためのボードである。幅は180cmは欲しい。
Richardから「デンマークの英語教室では、それまでに学んだ表現がどんどん教室の壁面に蓄積されていき、生徒はそれを見て確認しながらどんどん英語で発信していくのだ。」と聞かされたのが10年以上前。公立時代の最後の方は、ポートフォリオとカンファレンスを取り入れ、生徒の手元にも英語が残り、LL教室に色模造紙を壁一面に貼り足すことで、選択の授業ではかろうじて似たようなことができていたのだが、その後は全くチャンスがなかった。幸か不幸か、今の学校は進学クラスが一クラスなので、1,2年生の教室に大きなボードを1つずつ配置できれば、復習テストの扱いなども変わり、授業中の表現活動にもプラスになるのではないかと思う。
キャスター付きだから、活動によってはパーテーション代わりにできるので、なんとか実現したい。この程度の予算でも本当に捻出するのが大変なのが普通の学校だろうと思う。英語専用教室、LL (CALL) 教室のない学校で、他に良いアイデアがありましたらご一報を!

本日のBGM: A smile in a whisper (Fairground Attraction)