“What will you say of the bond we had?”

G大コーチ時代に指導していた選手が急逝。25歳。
前日に弔電は打っていたのだが、じっとしていられず朝一の飛行機で羽田に飛び電車を乗り継ぎ告別式に。
斎場に駆けつけたときには既に献花が始まっていた。
私も高校での教え子を亡くした経験があるが、高校の教え子と同列では語れない、何かもっと大きな熱いmissionを共有した者としての想いがこみ上げてきた。学生として考え得る最上級の達成感と悔しさの両方を経験して現役を終えた彼のことは、コーチとして、ボート人として忘れようにも忘れられない。
親族の悲しみには比べるべくもないが、監督には監督の、同期には同期の、先輩後輩で合宿を共にした者にはその人ならではの想いがあり、それぞれがその想いを噛み締めていたことだろう。
出棺では、「親族の方以外に、ご友人の方でどなたか3人、お手を添えて」と請われて、全日本で2位になったクオドを漕いでいたクルーの3人が手を添え車に。この時は流石に堪らなかった。こんな形であの4人が再び一つになるとは…。
車が斎場を後にするときに、整調でもあったこの代の主将がエール。涙声で斉唱。拍手で送り出した。みんな立派でした。
卒業後もまだ現役バリバリで漕ぎ、日本一、そしてその先の世界を目指す者、コーチとしてチームに帰ってきた者、後輩の良き支援者となる者、社会人となり少し落ち着いてまたオールを握り始めた者、結婚や出産を控えしばらくボートと離れる者、若き日の想い出として大切にしまっておく者、そして、そういった先輩の姿を見て、追いかけ、超えていこうとする現役の学生たちのそれぞれが、今、この時を大切に生きて欲しいと心から願う。
私は、今もまだ、こうして、ボートの世界でこんがらかっています。

本日のBGM: Tender Comrade (Billy Bragg)