「頬にサーベル立てて…」

遅ればせながら、『英語青年』(研究社)4月号から6月号までを読む。市内書店店頭には並ばないので取り寄せ。新編集長の新雑誌という印象。慣れるまでに少々時間がかかろうか。まず、表紙が大幅に刷新。タイトルの「英語青年」のロゴからして大変身。この印象は大きいなぁ。4月号、5月号は表紙のまん中にだけ写真・絵が配置されているが、6月号では全面に(というかはみ出して?)図版。特集タイトルのポイントも大きく、フォントもゴチなった。阿部公彦氏の連載が始まった。連載・記事によって、一冊の中でフォント、ポイントがかなり変わる。などなど。連載では英文和訳・和文英訳練習がなくなったのが大きい。常連の成績優秀投稿者であった加藤雅之氏から、連載終了を惜しむ声が寄せられていた。
『英語教育』(大修館)の偶数月は田邉祐司先生の担当。常連の方々はこちらで健在。凄いなぁ。
中間テストで一日に1年から3年まで答案が出てくる。
全日程は終了していないが、お構いなしに講評。
1年生はそれなりに健闘。フォニクスの身についていないものが浮き彫りになる。「四角化で視覚化」の説明での実例で試験問題を使おうという発想がないのが残念。
3年生は取り組みにばらつきが大きく出た。昨年とは大きく指導内容も変わり、「読む際の目の付け所」と「ことば」に焦点を当てているので、この1学期が勝負と思って精進が求められるところ。最後のJennyちゃんからの出題も、「良い設問ですね」とコメントをつけながらも、間違っていた生徒がいてしばし黙考。
問題は2年生。採点終了。
試験日程で、最も過酷な組み合わせなのかもしれないが、そんなこと言ってたら入試本番の時どうするんだ?
よく、「受験(生)は長距離走(者)」などと喩える人がいるが、それよりもトライアスリートを見習った方が良い。
定番の「内容上おかしな語句を指摘し、それを訂正せよ」からして低調。「意味」を日本語訳で読んでいるだけで「ことば」を読んでいない。「…ということはどういうことか」を突き詰めていく姿勢が求められる。そこができれば、自分の英語で言い換えればよいのだから。最後に英語が残る、思考と練習の繰り返しなのだ。
会話必須表現の暗誦がことごとく出来ていないことに愕然。これには参った。日本語から英語での出力の回路が全くもって脆弱であることをどう自覚させるか。基本表現は「だいたい」ではだめなのだ。小テストを誰かに課されなければやらないのでは、永久に自分のことばには重ならない。
音読のために、一人一人音源も用意されているが、これはただ漫然と呪文のように音読を繰り返せと言うことではない。自分の言葉遣いと重ねていく作業を本気で行わせねば。単語集も今生徒が持っている『データベース4500』(桐原書店)はやめて、『P単』のドリルに切り替えることにした。試験終了後は、「英語表現」の例文暗誦用「ノート」作成、カード作りと実際の書き取りドリルまで授業中に徹底させることから。期末の範囲は今回のB42枚裏表4ページから2/4に加えて、4/4と倍になるので、覚悟を決めよう。
そう、私の覚悟が最も大切なのだ。

本日のBGM: 滑車と振子(鈴木博文)