”I’ve been to a marvellous party.”

日本言語テスト学会、発表終了。広島大学へ。柳瀬先生とついに!初対面。実行委員長の前田先生、事務局の中村先生、お世話になりました。
オープニングで最近いつも使っている、某模試の解答例と再現答案クイズでは、予備校の用意した解答例を当てられた人は1割。どよめきが起こりましたね。9割の方が、私の教え子の再現答案を予備校の提供した解答例だと思ったようです。出題する大学側が模範解答や解答例を示さない以上、地道に合格者・不合格者の再現答案を分析するしかないのだとは思うのですが、その分析に一番長けているはずの予備校が特定大模試などのブランド商品に対して提供している解答例の品質管理ができていないのだとしたら、それこそ問題でしょう。「高校生が書けるレベルの英語で対案・代案を示さないで、解答例の批判をするな」などという声も聞かれますが、過去ログだけでなく、こういう対面形式の発表の場でも一応は示しているので、お目通しいただければ幸いです。近年の大学入試表現力問題の出題例を概観し、コメントを加えていきましたが、テストに関する議論をするための語彙・イディオム・文法、そして論理もまだまだ未成熟なのだ、というのが、今回自分で発表していて改めて強く認識したことでした。
問題提起が主眼の発表ですが、結局はライティング指導という根っこに戻ってくるのだと思っています。
午後からは、雪になり、終了する頃には辺り一面が白くなっていました。
懇親会では三浦省五先生にも初対面。4人で二次会。さらに少しメートルを上げホテルで就寝。
目が覚めると5−6センチの積雪。山々が雪化粧で実家に帰ったみたいでした。
そうそう、柳瀬先生のルーマンにinspireされたコミュニケーションモデルを帰路ずっと考えていたのだが、たまたま読んでいた、ねじめ正一の北村太郎評でページを繰る手が止まった。

  • 詩集の題の『すてきな人生』、その<すてき>というコトバを、北村さんは皮肉に使っているのではありません。生きること、死ぬこと、ひっくるめて<すてき>なのです。北村さんの<すてき>とは人生の単純な肯定ではなく、肯定と否定の間を激しく行ったり来たりしながら最後に辿り着いたゼロ地点なのだと思います。(「5 詩の後ろにある人生」、『言葉の力を贈りたい』、NHK出版、2002年)

昼過ぎに山口に帰ってきて進学クラスの保護者会。予定を1時間も超過する白熱ぶり。ご苦労様でした。
本当はこの後、湖に行って本業の練習のはずだったのだが、体調不良者続出で中止に。来週の合宿は低調になりそうな予感。
さあ、これから締め切りの迫る入試問題の解答解説執筆です。(つづく)
本日のBGM: Violent Penetration (the band apart / Quake And Brook)