a cat under his hospitable roof

合宿から帰ってその翌日が勤務校での入試。
朝から雨。雪にならないだけマシか。
監督と採点を終え早々に帰宅。この「早々」というところが悩ましい。取り立てて何のおもてなしもできませんが、この学校で私と一緒に仕事をしてみたい英語教師(志望)の方、高校受験を控えた方(あるいはそのご家族の方)、このブログをお読みでしたら、よろしくお願いします。

今読むと、原稿がかけなくなると思い、リビングのテーブルに放置したままの『荒地の恋』を妻が見つけて、「私も読みたい」と。へえー、と思って聞いてみたら、妻の友人の版画家・芸術家で能登は与呂見に住む江崎満さん(障泥烏賊や鱸を送っていただいたことは過去ログにも書いた)が横浜在住時代に北村太郎氏と懇意だったので、よく北村氏の話を聞いていたのだとか。ひょんなところで繋がるものだ。昨晩は某局で、江崎氏のことを取り上げていたので、HDDに録画してあげたばかり。この番組の明川哲也さん(旧姓「叫ぶ詩人の会」のドリアン助川)が聴き手を務める帯企画に登場。江崎氏の絵本をもっと取り上げてくれるとよかったのだが、いかにもテレビ的な脚色で、最後は明川氏作詞・歌唱の歌に収束という展開。
江崎氏のエッセイを出版している「港のひと」のPR誌、『港のひと 創刊2号』(2002年)は北村氏の追悼特集で、江崎氏夫妻と田村和子氏も寄稿している。

そのテーブルで、原稿とにらめっこ。というよりは、自分の実践とにらめっこなのだな。授業案や指導事例を最大公約数化して薄まるのがイヤで、まずは出口の大学入試関連から片づける。意見文の構成とロジックに関して、なぜ「自由英作文」の入試対策本は甘やかすのか訝しく思う。「私はAでなければならないと思う。なぜならBでなければならないから。」という堂々巡りをいつ断ち切るのか?論理の通らない理由付けを英語で書かせる意味とは?だったら和文英訳で紋切り型の意見を3パターンくらい並べておくとかで十分なのでは?これでは、藤田斉之著『英作文・英語論文に克つ!!―英語的発想への実践』(創英社、2002年)などが売れないのもしょうがないのかなぁ…。結局、自分で英語の文章を書かないとダメなのだろう。読まなければ書けないのは道理だが、書かないと書けるようにならないのもまた道理。
山岡大基先生の「地道に…」のサイトの英語教育論で、「トピックセンテンス」に関わる秀逸な考察を読む。してやられたり。ごめんなさい、山岡先生、私もそのピンポイントからは意図的に逃げていました。英語教育学者や文体論、談話構造や情報構造、レトリックを専門と謳っている人は必見でしょう。

明日は平常授業。高1のみ。教材研究を済ませたら、にらめっこ第2ラウンド。
「笑ったら負けよ」というルールなら、早く笑ってこの勝負を済ませたいものだ。

本日のBGM: Rule Nor Reason (Billy Bragg)