『あの鐘を鳴らすのはあなた』

世間ではGW最初の土日、本業で朝から晩まで。日曜午後は日焼けで肌が痛い。自転車漕ぎすぎて筋肉痛。
合間を縫ってGWの読書生活に備えて、以下を購入。

  • 都留重人(2006年)『市場には心がない』岩波書店
  • 柴田元幸(2006年)『翻訳教室』(新書館)
  • 読売ぶっくれっと(2005年)『時代の証言者「ヒットメーカー」阿久悠』読売新聞社
  • 読売ぶっくれっと(2005年)『時代の証言者「漫画」水木しげる やなせたかし』読売新聞社

の4冊。都留氏はこの執筆時93歳。「『市場には心がない』というが、市場の参加者にはしばしば「邪心」がある。」という一節は先日テレビで「エンロン」の一連の特集を見た後だけに実感できた。『翻訳教室』は村上春樹も特別出演で学生とのやりとりが。この本を買ったのは「東大の学生ってどんな感じ?」という素朴な疑問からだったんだけど、質問がチープで陳腐なものだから、作家による自作解説を有り難がるみたいな感じでどうもいただけない。読者としても批評家・研究者としてもそれでは負けだろう。学生の誤訳を分析するとか翻訳論を楽しむとかどころではないかも。『読売ぶっくれっと』は恥ずかしながらその存在を初めて知った。
おまけで、

  • 『クイックジャパンVol. 65』

を「サンボマスター徹底特集」「初対談 大瀧詠一・山口隆」に惹かれて買ってしまった。大瀧詠一が「俺の下の世代でジャズジャズって言っているのは村上春樹ぐらいじゃないかな」といっていてちょっと気になる。特集の中に阿久悠氏のコメントもあって、阿久氏を引っ張り出してきたこと自体はなかなか良かった。総力特集「音楽」のインタビューで近田春夫がこう言っていたのが印象的だった。

  • 「日本のバンドって最初は弾けてても、結局、バラードを歌い出すじゃん。音楽的な体力がなさすぎるんだよ。」

この連休中に読み終わるかわかりませんが、そのうちレポート致します。

高2のGW課題として、「両親・家族に訊く私のうまれた頃の話」を設定。昨年と少し切り口を替えて次の大きな活動につなげる予定。
英授研の発表用に「わかりやすい」話を考える。柄にもないことを…とも思いかけたが、これはこれで方向としては正解だな。今回は大学入試問題を斬らねばならないし、高校のライティング授業を斬らなければならないし、はたまた、こういう研究会や日本の学会の論文でのライティングの扱いをも斬らなければならないから、できるだけ口当たり良く、肌触り良く入り込めて、でもそのあとに「ドキリ」とさせられるようなものを作ることができれば成功か。
「僕と君の全てをロックンロールと呼べ」なんていうのが邦楽のアルバムタイトルになる時代なので、「僕はこの実践を君と共有して、それからライティングで英語教育の世界を変えたいんだ」とかいっても許されるだろうか?

  • 「新しいことしようが何しようが、とにかく人に響かなきゃ意味ないんですよ。」(山口隆)
  • 「俺は優越感とか劣等感とかないんだよ。そういう概念がない。あるがままの事実を語っているわけ。それだけなんだよ。傲慢に見える人がゴマンといるだろうし、謙遜だと取る人もいるだろう。それはその人の心の反映ではないかとさえ思う。だから俺を傲慢に思う人は、たぶん自分の傲慢さに気付いている人なんだろうな。」(大瀧詠一)